心が叫びたがってるんだ。大ヒット御礼舞台挨拶海老名上映前

心が叫びたがってるんだ。大ヒット御礼舞台挨拶@海老名上映前


水…水瀬いのりさん
天…雨宮天さん
ミ…ミトさん
ア…アニプレ司会


開始に間に合わず慌てて入場し、入り口が一つしかない都合上3人の前をダッシュで横切る観客達。

天:気をつけてください!
水:暗いからね



水:たくさんの方が来てくれて嬉しいです。展開気になるようなお話が出来ればと思っています。

天:ネタバレ厳禁…ということで、頑張ります(苦笑)楽しい時間になればと思っています。

ミ:あまり喋らないでいようと思います。ぼくが喋るよりもお二人の方が健全な方向性になると思いますので。合いの手入れるくらいの気持ちです。



ア:今のお気持ちは

水:多くの方に観てもらえて嬉しいです。何度も観たくなる、「また観たい」と思ってもらえることがこの作品の魅力というか、惹きつけられる部分がある作品だと思っています。皆さん次第で受ける印象も変わってくるでしょうし、この人たちにまた会いたいと思ってもらえれば嬉しいです。

ア:新たな気付きが観る度にありますよね。雨宮さんはどうでしょう。

天:初めての方ってどれくらいいらっしゃるんですか?

(1/3くらいが手を挙げる)


天:あっ、結構いらっしゃるんですね。絵を描いた人、音をつけた人、声を当てた私達、みんなの想いの篭った作品です。もう観たことあるよって方もまた観ることで新たなモノが見えてくるんじゃないかなって思っています。今回は大ヒット御礼舞台挨拶ということで、とても嬉しいです。

ア:ミトさんは

ミ:実は今売店にてサントラが売られておりまして。用意周到というか。

(向かい合って笑う水瀬いのりさんと雨宮天さん)

ミ:この作品はミュージカルということで、自由に、「ここまで入れていいの?」というくらい音楽がメインになっています。みんなの群像に音楽が寄り添うことで曲がみずみずしくなるというか、使われているのは既存の曲なのですがキャッチーなものの見栄えが変わる事が面白い所かなと。楽しんでください。

ア:サントラ用に録り直したりもしましたよね。

ミ:「この曲を使う」と決まったら内容変わるような作品でしたからね。




ア:水瀬さんに順と巧を、雨宮さんに菜月と大樹を紹介してもらってもいいですか?

水:順は小さい時にとある出来事がキッカケで言葉を封印されてしまうのですが人とのコミュニケーションに彼女なりの別の方法を考えていて、喋るとお腹痛くなるのに相手に彼女なりのアプローチで気持ちを伝えようとしてる、なので喋らないからといってクールや冷たいという子ではないです。応援したいと思わせるような子です。巧は…何と言えば….公式では〝エアーな少年〟って紹介されていたと思うのですが、私〝エアー〟の意味するものがあまり掴めなくて、〝空気〟って事だと思うのですが存在感ないというよりは優しさをまとった子かなって。周りをよく見ていてやるべき事をやっている視野の広い子ですね。二人ともちょっと暗くて太陽ではないんですけど、喋らない女の子と自分から喋らない男の子の出会いに注目してもらえれば。

天:菜月はしっかりもので気が強くて、運動部チア部のキャプテンもしていて、綺麗で、優等生かな。なのでメインの中では1番大人の子です。そんな彼女の抱えているモノに注目して欲しいですね。大樹は野球部の元エースで、初めは〝大きくて怖そう〟だと思っていたんですが不器用で真っ直ぐな変化が一番分かりやすい子ですね。
 



ア:男性の皆さんに聞いても共感してもらえるのは大樹が多いですね。ミトさんは音楽を演出する際、順と菜月で意識した事はありますか?


ミ:順は喋らないですけど気持ちが絵として出ている所がありますよね、声は出せないけど息づかいは聴こえる。だから音楽的には実は分かりやすいんですよ。後はその素直さに合わせてただ和声を組み上げるように演出しました。一方菜月は喋っていますし、雨宮さんも仰りましたが大人な子です。これは巧も同じですが〝優しいから空気〟で波風を立てないようにしている、でも二人とも内面は濁っているはずなんですよ。だから和声に近い音を入れて少し濁らせるようにしていたりします。


ア:音楽もこの作人の魅力ですよね。


ミ:一人一人を分けてメロディを考えました。そこを追っかけると話が見えてくる….という奥深しい事を言ってみたり(笑)


ア:そもそもミュージカルを題材にする経緯とは。


ミ:脚本の岡田さんが「ミュージカルでやってみたくて」と持ちかけてきたのが始まりですね。でも高校生がオリジナルをやると皆さんがご存知の…女子高校生がブラスバンドをするような作品になるしなと。「なら替え歌?」ってノリでした。高校生らしい、「版権や著作権的に怒られない?」というのも面白いかなと。なので劇中の曲は昔の曲、(著作権的に使用可能な)没後50年の曲を使っています。



ア:ミュージカルに馴染みはあまりなかったと思うのですが、演じられている時に感じたものと実際に観た時の感じたものには違いありましたか?


水:アニメーションにミュージカルが織り交ぜられているのも初めて見ましたし、演じるのも初めてでした。私なりにアフレコの人数が多いと「あぁ、お金とか時間たくさんかかっているんだろうな」って思っちゃうのですが、クラスのみんなでミュージカルを作るという事でたくさんの人を、絵を描いて音をつけて声をつけて、そういった人達を想像しちゃったんです。だから初めて観た時は先に作り手として、そっちを想像しました。演じている時は出来上がりを楽しみにワクワクしていましたね。


ミ:たくさんかかりましたよ、うふふふ…(笑)



ア:音楽面で高校生らしさとして意識した事はありますか?


ミ:高校生らしさを出す為にプロの機材ではなくネット上のフリーソフト、シーケンサーという奴ですね、それしか使っていないんですよ曲作りに。だから皆さんが手に入れられるような同じ機材で作られている、操作覚えるのは大変でしたが部活してる気分でした。全員で歌う歌は2曲で27人を2日で録りました。いやぁ、大変でしたけど視野が広がりましたね。時間って超えられるんだって(笑)だからこそ、グッとくるものに仕上がってます。きますよね?


水:きます!声を出した時はまだ絵はなくてこういう表情であってほしいと思ってたんですがそういうものになっていて、私達の歌で変えてくれた部分もあるのかなってやり甲斐と作品への愛を感じました。

ミ:何か食べたいものありますか?

水:お寿司がいいです。



ア:ここからはキャストのお二人とミトさん、互いに質問をして頂きたいのですが。


ミ:実は今回ミュージカルの曲をアフレコスタジオと音楽スタジオの二つで録らせてもらったのですが、違いってありましたか?


天:周りに人が居るか居ないかですかね。アフレコ現場ではあんなに鼻歌歌ってないと思いますので(笑)『あこがれの舞踏会』が好きなんですよ。(音楽スタジオでは)一人だから周りを気にせずにいられるというか。だから私一人の時は結構いろんな鼻歌歌っているのですが、何だか無意識の時にも歌ってたみたいで。


ミ:ずぅーーーーーっと歌ってたんですよ鼻歌。譜面の1番だけ繰り返してるみたいに。

天:大好きなんです!!



水:私は見てるものですかね。アフレコ現場では横にマイクが並んでたりするのですが空間的に違うかなって。アフレコスタジオで録った時は普段絵が動いてる画面が真っ暗で時々自分の顔が反射して「きもっ…」とか思ってたり….

天:えぇ!?

(瞬間最大風速並の反応速度でした。首痛めそうなくらいぐるんっと。)

水:いやぁ、「熱唱してる」とか「浸ってるなぁ」って。音楽スタジオは人に干渉されない、自由な所で落ち着かなかったですね。台本持たなきゃって。


ミ:いますよ、業界の方で譜面を台本みたいに持って歌おうとする方。でも、そこマイクと被るからねってね(笑)




天:好きな曲とその理由を教えてください。


ミ:好きな曲….うーん。僕子供の頃クラシックやピアノって習ってないんですね。ピアノ弾かせてもらいましたけど….ずっとクラムボンという音楽…あっ、説明しますね15年くらいクラムボンというバンドをやってました、今年20周年でして、音楽をやっている中でずっとトラウマだったんです。そんな中クラシックを練習している時に初めに練習したのが『悲愴』なんですよ。ようやっとトラウマを越えれたなって、録音した時にウルっとしましたわ。なので思い出深いです。全部好きです。

天:でも『悲愴』なんですね。

ア:どの曲も印象深くてつい鼻歌歌ってしまいますよね。

天:「金ピカのお城で〜」ですね(笑)私控え室でも無意識に歌ってたみたいなんですよ。頭に残りますよね。

ア:宣伝は僕入れて3人いるのですが3人ともよく「金ピカのお城で〜」って鼻歌歌いながらメールうってますよ(笑)




ア:最後に挨拶を。

ミ:この作品を通して如何に音楽が寄り添っているのか、人と音楽と日常ってこんなに密着していたんだなって。まさに鼻歌を歌いたくなるような。今日は楽しんでいってください。

天:誰しも抱えるモヤモヤが観終わると心が晴れている様な、観た後に幸せを鼻歌を歌いたくなるような作品です。いろんな曲があるのであなたの歌いたくなる曲を見つけてください。ありがとうございました。

水:みんなの頑張りが詰まった作品です。自分や友人を重ねて懐かしさ、高校生の方はリアルさを感じてください。そして何度も観て輪を広げてもらえると嬉しいです。本日は楽しんでいってください。




以上です。僕はこの挨拶のみだったのですが、上映を観ずにそのまま横浜行こうと席を立つ人が多くてちょっと感じるモノもありましたが、時間的には仕方ないですよね。

この作品は観たその時々の気持ちで、劇中の台詞や曲を聴いた印象やアプローチ観終わった後の感想が変わってくるので何度観ても新たな気付きがありますよね。個人的に今日は結構そんな部分があったなって。

そんな感じです。