【ライブレポート】TrySail、半年間駆け抜けたキャリア史上最長のツアー終幕https://t.co/QW9jbXrZni
— 音楽ナタリー (@natalie_mu) August 6, 2019
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全公演セットリスト
2019年2月23日から8月4日にかけて行われたTrySail史上最大の全国ツアー、「TrySail Live Tour 2019 "The TrySail Odyssey"」。
いやあ、長かったですね、本当に。
TrySailのお三方、関わられたスタッフの皆様、大変お疲れ様でした。
とてもとても充実した日々、たくさんの「何か」をもらった時間でした、ありがとうございました。
これはそんな愛しい日々に対する懐旧譚。
初日の幕張公演。
セットを見て「なにあれ、滑り台?」と思いながら入場したのを思い出します。うわ、あれ半年前なのか・・・。
幕開けのテクノミュージックと共にカラフルなサーチライトが世界に色味をつけていく。
開幕から最新アルバム『TryAgain』からの曲が続く。
何度も夢に向かってがんばるというコンセプトで揃った今回のアルバム。
一緒に挑戦をしたり夢をみることは間違っていないと肯定してくれたり、夢に破れても「それでも」という気持ちを呼び起こさせたり、立ち止まったときに吹き抜けてくれる風のような曲が入っていて、実にコンセプトアルバムらしい仕上がりになっていました。日々力をもらっています。
WANTED GIRL
この曲が1曲目にあるのはなんだか「宇宙への旅っぽい」ですよね。
まさに「The TrySail Odyssey」って感じで。
んー、確かに宇宙への旅、ですよね。
みんなそれぞれ日常に問題を抱えていて、地に足つけて生きていかないといけなくて。
でも、ここにくれば、ひと時でも無重力に身を任せて真っ暗な未来も明るく向き合うことができる、というか。
『WANTED GIRL』のサビの振り、そういった背負わされたモノだったり重たい感情を持ち上げるようなサビの振りが好きなんですよね。鈍く硬くなっていた心臓が、再び跳ねだすみたいで。
だからか「塗り替えたいんだ History」という歌詞がなんだか不意に響いて。
ネガティブな僕には普段そんな世界が「ありえないようなFantasy」なんだけれど、なんだかあの空間にいると、「塗り替えたいんだ History」と思えるのだよなあ。
舞台演出の面では、1サビ終わりのくるくる水平方向に回りだすサーチライトが好きで、怪盗っぽいなあ、って毎回楽しんでいたんですよね。
あそこのあのサーチライトくんかわいくて萌えるんですよね。
それと2サビ終わり、サーチライトに映し出された影が下手の下壁に映っていて、それが女怪盗TrySailっぽさを演出しているようで、あのシーンも毎公演楽しみにしていたなあ。
楽しみといえば、毎公演髪型が楽しみで楽しみで。
北海道での夏川さんがされていた髪型とか、静岡のポニテ揃えとか。大阪2日目のノートは「お団子・・・」とダイニングメッセージみたいになっていたり。
麻倉さんにいたっては毎公演髪型を変えていらっしゃいましたね。
ご本人は「後に引けなくなった」と仰っていましたけれど、そういう楽しませ方をしてくださるのは、ありがたいなあと。
毎公演毎公演ね、麻倉さんの髪型を見て隣で友達たちが沈んでいくのを楽しくてしかたなかったです。
CODING
いやー、まさかこんなにこんなに楽しい曲になるとは。
Dメロの「Hey」はきっとライブですごく盛り上がるんだろうなあって思っていたんですけれど、とても気持ちがあがりましたね。
そうそう、公演重ねるうちに、踊れるようになっちまって。
『Truth.』のリリースイベントではじめて見た時は圧倒されて「うーん、無理!」って思ったんですけれどね(笑)
本当に毎回いろんな曲でダンスでも楽しませてもらって。
多分読んでもらえば分かるんですけれど、振りから得る気持ちもたくさんあるんですよ。
それが純粋に、凄いなあって。多分なかなかないことなんじゃないだろうか。
そうそう、幕張公演の帰り道に初めてTrySailのライブを見た友達の友達さんが「こんなにフォーメーション移動があるのは新鮮で、すごい」って興奮気味に話していたのがとても印象に残っていて、勝手に誇らしげだったのですよね。「どげなもんじゃい!」って。
あと、サビ終わりの「みーらいー」のところ、指で世界の境界線をなぞるようで好きなんですよね。
日常と非日常、今と未来の境界線。
その中でも特にラストサビでのそれがこの曲で1番好きな景色で。
それをやった後の、一瞬音と光がパッとなくなって一呼吸置いて音や光が再動するところ。
すごく扇情的で、一気に気持ちが色づいていくようで、好きでしたねえ。
未来キュレーション
きゃるんっ、きゅんって感じで。初見からもうバタンキューでしたよ。
1Aメロ前髪をなびかせる雨宮さん、メロディーの使い方に撃ち抜かれました。先生、とんでもない仕込み武器を備えてくださいましたね。
幕張公演初日なんてこの曲がどんな曲かすら知りませんでしたから、なんだかもう訳がわからないままにバタンキューですよ。勘弁して欲しいぜ!
背中をぽんとおしてくれる曲ですよね。
今回の3rdアルバム「TryAgain」、その中でも実は屈指のメッセージ性のある曲で、「人生楽しんでゆこう」のところとか一緒にやっていると毎回ぐっと喉が痛くなるんですよね。
「夢実るヒントあったら 手帳出して箇条書き」という歌詞がありますけれど、あそこでノート片手に振りを真似して、何かしらボールペンで箇条書きするのがノートおじさん流の楽しみ。
いま食べたいものとか、動物の鳴き声とか、手元の感覚だけでぱぱっと。仙台公演は全部「たん」と書かれていました。
そうだなあ、もう僕のノートは毎公演夢実るヒントで渋滞してますよ。ヒントもらうだけじゃなくて、ちゃんと解に結び付けないとなあ。
そんな中でも、ライブでのDメロが大好きなのですよね。
夏川さん→雨宮さん→麻倉さんと、陽気な音楽にあわせて踊りだした隣人に触発されるようにステップを刻みはじめる、あのシーン。ちょっとミュージカル映画みたいな、あのシーン。
「楽しくない夢は見なくたっていいよ」と、自分のことが嫌いになるような気持ちなんて踊り明かす。
それがすごく、心を明るくしてくれるのですよね。
いやあ、改めて見ると、心に沁みてくる歌詞ですね。
ぴょんぴょん跳ねてみたり、なんだか好奇心の塊みたいな曲ですよね。
んー。
日々の中にいると「自分のことちょっぴり嫌いになったり」しちゃった時って自分の好奇心さへ手放したりしてしまいがちで。
でも、誰かと、例えば「仲間」と言えるような人たちと一緒にいると蘇ってくる好奇心というか、ワクワクってあって。
なんだろうな、そんなことの尊さを感じさせてくれる曲、なのかもなあ。
間奏の照明だったり小太鼓みたいな振りがとても好きで。あ、新潟の麻倉さんの三つ編みがかわいい無理というメモがここにあった。
ノートを見返すと、「かー」の文字ばかりで。本当にかわいさが爆発したような空間でしたね。
◆MC
ソロパート前のMC。
幕張公演の初日には雨宮さんが「ツアーの初日が幕張っていうこんなにでっかい会場で、こんなにたくさんの人の前で、なんなら売ってないからね、アルバムさ(笑)」とお話されていましたね。そうか、まだ売ってなかったですね(笑)
でも1stの「Sail Out」を経験してると、もうなんでもこいですよ正直(笑)
北海道公演では夏川さんが麻倉さんをトラップにかけてウェディングロードを歩き出したり、大阪公演2日目には麻倉さんと雨宮さんがたこやきヘアーが姉妹みたいで「本番前も鏡の前で振りの練習をしていて浮かれてんなーって、悪く言うとバカみたいだなって(笑)」とお話されていたり。
横浜公演では「ももちゃんせんせー、いっしょにあそぼー!」とべたべたするナンちゃんに麻倉先生から「おやつでも食ってろ!」と怒号がとんだり。
名古屋公演2日目は濃厚な長い長いハグがあったり。
いろいろ、ありましたね・・・(遠い目)
セットの紹介や衣装の紹介もありました。
あのアーティスティックなセットのお陰で、今回テーマとしても掲げられていた「見せる」という表現の幅がぐぐっと広がりましたよね。
幕張2日目には麻倉さんと雨宮さんがかくれんぼをはじめられるくらいに遊び心が詰まってて。
とても好きなセットでした。
1着目の衣装はねえ、あの絶対領域がねえ、
良かったです。
2着目の白衣装もねえ、あれ好きでねえ、
良かったです。
3着目の、雨宮さんが幕張初日にやんややんやし過ぎてスタッフさんからイヤモニ越しに止められたりもしたあの動きやすそうな衣装もねえ、
良かったです。
あーーーー良かった記憶しかない!困った!衣装展が必要だ!!
ぜひツナギと合わせて、こちらもお願いしたいなあ。
《麻倉》365×LOVE
幕張初日で初めて歌唱を味わわせて頂いたんですけれど、曲頭からからかわいさが暴力的で。
「なにこれ 、なにこれ?!」って、混乱してました。
ハートかわいい、ぐえー…
ハートぴょんぴょん影、ぐえー…
って。
跳ねるてる姿が恋心、バレンタインっぽいなあって、あびゃーってなってました。
「365」の6が小指なの、ずるくない?
それ、かわいすぎませんか、先生。ぐったりですよ。
幕張初日に暴露されていましたが、そりゃ夏川さんも倒れたりのたうちまわりますって。
改めて歌詞を読んでみると、かわいさがロマンスしすぎてて、オボッって変な声がお盆で実家に帰る新幹線の中でおぼんから零れちゃいましたよ。
「バレンタインの日だけの曲にしたくなかったんです。」
(麻倉もも「365×LOVE」インタビュー|“恋の歌”を歌い続ける理由 - 音楽ナタリー 特集・インタビュー)
と、歌詞の中には「バレンタイン」や「チョコレート」といった具体的な連想させるワードは一切入れないようにしたり、季節感もでないようにこだわったというこの曲。
Dメロの「『おはよう』でさえも 声が裏返る」の麻倉さんの歌唱も相まって、まさにこの日のために1年間頑張ってきた、「頑張る女の子」感がきゅんきゅん伝わってきますよね。
少女マンガ的な恋の物語を自分の歌として届けることが楽しい、と語られる麻倉さんを強く感じさせる曲かなと。
《麻倉》さよなら観覧車
一方で、「恋」といえばこういう別れもあるわけで。
自分だけ止まったまま、終わってしまった恋をまだ思い出にできていない女性の歌。
「好きになってよかったとか まだ言えない」という感情がすごく好きでねえ。
その形容としてのサビの「観覧車」を使った心情描写が巧みすぎますよね。
まず歌詞が詩としてもう、めちゃくちゃ好きなんですよ、この曲。
1サビを受けてのラスサビ、そこで訪れる、ふと客観された「君がいない世界へもどる」という叙情詩がたまらなく切なくて、揺れる感情を想起させて。
そしてその世界観をアンプみたいに増幅させるような、麻倉さんのこの切ない声色がたまらなく好きなんですよね。
「すべてのことに意味があるなら 今すぐ誰か 教えてくれませんか この涙は どこへつながっているの」の最後の抜きとか、すごく好きで。
ああ、本当に、綺麗な曲ですよね。もうさっきからずっとリピートがとまらなくて、観覧車がずっとゆっくりまわっているんですけれど。
麻倉さんのあの声色、本当に好きなんですよね。
雪降る北海道公演。
雨宮さんは「なんで振っちまったんだろう」「もういちどやり直そう」って言いたい。」と寒さのせいか訳の分からないコメントをしていましたが、終演後外に出るとまだ雪がちらついていて、曲を思い返してはいい雰囲気だなあと感じていたりしたのでした。
《麻倉》Good Job!
麻倉さんの楽曲で僕は1番この曲をよく聴いていて、特に鬱屈な出勤時、玄関を開けて外に出てシャッフル機能がこの曲を弾き出すと心を取り替えたのかってくらい元気をもらえるのですよね。
照りつける日差しも、降り注ぐ雨も、なんだか幸せに感じさせてくれる、というか。
ときめく瞬間を忘れたくないなって。
乙女か。
逆にもう優しすぎて泣きそうになっちゃうくらい、あたたかいですよね。
特にライブでは、その四分半で最大の幸福が各々に降り注ぐ感じがするのです。
「世界を味方につけよ」の、こっち来い!っていう振りがもうあれが楽しみなくらい大好きでなのですよね。
その空間だけでは、世界のすべてが味方のように感じられる。自分への愛だけじゃなくて、その空間に存在する者すべてに優しく、愛おしくなれるのです。
みんなそれぞれの願いを叶えてほしい。温かい場所で、あるいは涼しい場所で、とにかく心地よい場所で、それぞれの好きな人たちに囲まれて楽しく暮らしてほしいと、突き出した親指に想うくらい。
客観的にそんな関係性を麻倉さんは構築しているように思えていて。
こんなに他人を幸せにできる麻倉さんは本当に凄いなあ。
福岡公演での麻倉ももさんの『Good Job!』が本当に素敵な光景でしたね。。
地元福岡で「私の居場所はいつだってここにある」と笑顔で宣誓しているようで爽快だったのだよな。
その歌詞は同じ福岡出身である僕にとってもダブルミーニングで、決意しかけていたことに、「そう在りたい」とグッときたこの気持ちは嘘じゃないと前を向かせてくれたりして。
福岡でこの歌を歌ってくれたのが、すごく嬉しかったのです。
そう、幕張追加公演2日目で歌われたということは、当日告知もされた映像化がおそらくこの曲も含まれるということで、歌唱終わりにずっと応援されてきたお友達に「おめでとうございます!」なんて声をかけたんですけれど。
そういう意味で周りの麻倉さんがすごく好きなお友達が幸せそうで、もちろん僕もめちゃくちゃ嬉しくて、今からとても楽しみだったりするのです。
《麻倉》スマッシュドロップ
Bメロの、サビに向けて一気に上がるピッチ感が身体を預けると心地良くて。楽しくて遊び心たくさんある曲ですよね。
イントロ/アウトロのふりふりがかわいいですよね。振り早いなあと驚きつつ、さすが麻倉さんだなあって。きっとすごく努力されているんでしょうけれど、簡単そうにでも美しく踊られますよね。
あとは足踏みのところが好きだなあ。
あ、あとサビ終わり間奏の持ち上げも!うーん、全部好き!
《麻倉》Fanfare!!
楽しい!!!!!!!!
「デビューしたときから、私は自分のやりたいことをやると同時に、みんなが求めているもの、みんなが喜んでくれるものを作りたいと思っていて、それは今もまったく変わってないんです。」
(麻倉もも「365×LOVE」インタビュー|“恋の歌”を歌い続ける理由 - 音楽ナタリー 特集・インタビュー)
という麻倉さんの言葉、みんなを喜ばせて幸せにしてくれる麻倉さんの存在を強く感じさせる曲だなあって思ったりするのです。
何より、麻倉さんがとても楽しそうにされているのが、あれだけの多幸感を生み出しているよなあ。
間奏のダンスが好きでねえ。
やっぱり「好き」のエネルギーは強いなあ、って。
自分の「好き」を諦めちゃダメだなあと、思わせてくれる、そういう意味での「Fanfare」にも聞こえるのです。
《麻倉》ユメシンデレラ
麻倉さん自身も出演されているテレビアニメ『荒ぶる季節の乙女どもよ。』のエンディング楽曲になっているこの曲。
この作品は「性」をテーマに子供と大人の狭間を描いている作品で、歌唱されている姿も両手でマイクを持たれていてどこか幼さを感じさせる一方で、ふと女性を感じさせたり。
Dメロ、歌唱されている麻倉さんのバックで三角形に縁取られたライト。
最後の歌唱で目に留まったのだけれど、それぞれ3つの頂点が線で繋がりそうで繋がらないようになっていたんですよね。
それが大人に繋がりそうで繋がらない「あの頃」みたいだなあ、って思っていたりしたのです。
そういう視点でも、なんだかすごく作品にあった曲だなあと感じていました。
最初に披露された時、「もう」の部分とか、夏川さんが雨宮さんに優しい目で見られていた「付き合って 」とか、最初に披露されたときに前の人たちがことごとく沈没していって見通しがよくなったり、僕は人が素で「ゴフッ」と断末魔あげるのを横で初めて聞きました。
どうしてもそのかわいさに意識が向いてしまうけれど、実はすごく歌詞が好きな曲なんですよね。
まだリリースされていないということもあって正確には掴めないですけれど、「あたりまえの毎日が最高 」とか、「そうだよ 今の私を あっという間の夢を大切にして」とか、「限りある瞬間を大切にして」とか。
そうだなあ、って「あの頃」を懐旧してみたり、今この瞬間もそうだなあと味わっていたりしたものです。
発売、楽しみにしています。
《夏川》フワリ、コロリ、カラン、コロン
セット最上段で歌われていたこの曲。
前述の通り僕には最初このセットが複数の滑り台を持つ大きな遊具に見えてていて、なんだか5歳くらいの女の子が滑り台の上でのリサイタルしている光景のように見えて、かわいいなあって。
いやあ、楽しい曲で、ホント。
心地よい歌唱に気持ちがふわりと浮かんで、転がっていくのです。
《夏川》ファーストプロット
ステージをあてもなく歩きながら、アンニュイに、でも孤独感を手放すのではなく、その瞬間その地点での自分を落としこんでいくように歌われる。そんな姿が好きですね。
等身大で、だからこそ自分の歌のように聞こえちゃうんですけれど。
「今まで歩んできた道のりを思い出してネガティブなことも歌っているんですけど、決して暗いものにはしたくはなくて。なぜなら、いっぱい悩んだけど、今私が後悔していることは1つもないから。それをちゃんと言いたかったんです。(中略)行くあてが明確にあるわけじゃないけど、次の自分が根付く場所に向かおうという意思はちゃんとあるみたいな。歌詞には後悔や諦めも見え隠れしているんですけど、そこに私がちょっとだけ、前に進む力を加えられたらなと思いながら歌いました。」
(夏川椎菜「ログライン」インタビュー|“好き”が詰まったこだわりの1stアルバム - 音楽ナタリー 特集・インタビュー)
白と黒をつけてはグレーを潰すのではなく、グレーが吐き出すしかなかった言葉が並ぶ。
でも、そうした言葉だからこそ、まるで自分の言葉、自分のメロディーかのように強く響くんだ。
日々いっぱい躓いて、そうやって孤独な自分が点在していく。
ライブでの夏川さんの歌唱に並べられる歌詞に再び向き合うのは自分の後悔や諦めなんだけれど、でも、どこかあの空間は優しくて。
ふとした言葉や、あるいは数節の音楽のおかげであの、ひだまりみたいな内面世界を想起させられるだけで、もう暖かさと強さが自分の内面にどっと溢れてくる。
劣等感とか暗い気持ちを融かしきった暗い夜空も、帰り際にはまた違った景色に見えて。
矢印の書き始めはいつだって黒点で、そうやって落とされてきた点在する劣等感は「どこか」にはきっと繋がっていって、それが「何か」へのログラインになるんだろうと、思わせてくれるのだよなあ。
それでも、これは「キミの歌」であって、心の奥底ではこれが真実ではないのだ、とわかっている。
自分が居たかった場所、そこで在りたかった自分。その場所から考えがはじまったのだと、思い出す。
目的地は違うけれど、いっせーのせで空へ、一緒に発ちたいと思える、というか。
「孤独感」、誰にだってある「個」。
背伸びすれば届きそうで、実態もつかめないほどすごく遠い、誰にだってある、世界に対して在りたい姿のファーストプロット。
特に幕張公演初日、次曲だった雨宮さんの「Defiance」は一見何もかもうってかわるはずなのになんだか主人公の物語に連続性が感じられたのは、曲中で歌われている感情が世界観は違えど誰にでもある気持ちの第一段階だったからじゃないかなって。
「Defiance」が後ろにあったことで『理想』へのファーストプロットをバックボーンとして感じられたように、多分ライブで次曲が「365×LOVE」だったら『恋心』への同じ様なものに感じられたんじゃないかなあって思うのですよね。それが今後のTrySailでのライブや今秋に開催される1stライブ「プロットポイント」でどう組み合わさっていくのか楽しみだったりするのです。
《夏川》グレープフルーツムーン
ソロデビューを発表した場所、千葉県文化会館で披露されたこのデビュー曲。
懐かしかったですね、あれからたくさんの景色を経て、たくさんの人を味方につけてこられたんだなって。かくいう僕もいろんなギフトをもらっているもので、ありがとう、って思ったりしたんですけれど。
歌詞に「パパとママが 眠ったら こっそり出ておいでよ」という歌詞がありますけれど、ソロデビュー当時の夏川さんはそんな「こっそり出てきた感じ」が率直に印象としてあって、それは初々しさかなとその時だけの空間を楽しく受け取っていたんですけれど。
すごく堂々としたステージングをされるようになったなというか、眩しいなあって。感慨深く勝手になったり。
んー、だからこそ、自分自身「強くなるから」という歌詞が響いて、またこれもギフトかなあって。
ギフトはグレープフルーツムーンって暑中見舞いっぽいですね。
ニッポンの夏。
そう、変わらず好きな部分があって。
夏川さんの、うまく言えないんですけれど、音を逃さない体の動きやくねらせがすごく扇情的なんですよね。
音の取り方というか、ふっとした音にぐっと身体をよじったりする、そういうところ、好きです。
《夏川》チアミーチアユー
クラップも楽しくて、応援するっていうより励ましあうって感じの曲だなあっていう印象です。
「君のベースに」からの間奏のベースが好きで二塁ベースがあったら投げちゃいそうなくらい。
タイトルの割にあんまり応援歌っぽくないなーっていう印象があって、そうだなあ、「一緒にあがっていこうよ」って、言われているような。
みんな日々それぞれ自分を励ましながら頑張っていて、でもそういうのって長続きしなくて。
それでも、「本気で頑張っているんだろうなあ」っていう、空想上でもそういう人に、「頑張る自分を追いかけて」「頑張る自分に追いついて」、「頑張る自分に付いてきて」なんて言われちゃったらさ、頑張れちゃうんだよね。
なんだか、そうやって引っ張ってくれる曲なんじゃないかなって。
千葉公演2日目、「私があなたを応援するように、私も応援してください」と客席に言葉を届けた後に歌いだされたのが好きな景色で。
だからきっと、全員が夏川さんが好きな人で埋まった「プロットポイント」でのこの励まし合いはすごくエネルギッシュで、綺麗で。全員でそういう関係になれたら、僕はすごく素敵だなあって思うのです。
そのためにはエールをね、次こそしっかり憶えないといけなくて。
基本的には「今ならハデハデにcheer!」で、1サビは「今こそギリギリのjump!」、2サビは「今さらアタフタのsearch?」でそれぞれサビの最後だけ「今ならハデハデにcheer!」に変わるだけ、と。
それにしても、楽しかったなあ。
《夏川》ステテクレバー
楽しい!!
楽しい!!!
楽しい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
もーーーーーーーたのしくてぴょんぴょん楽しい!!!!をしているんですけれど。
あとBメロでパパンッてクラップ入れるのが気持ち良くてねえ。
普段からもすごくご機嫌に聴いている曲で、2サビに入る切り替わりの「ッドゥル-」って感じの入りがすごく好みな音の展開だったりするんですよね。
2サビの「勝ち目が逃げ出しそうな時も 同じルールじゃ up to you」が夏川さんの歌唱も相まって好きで、そもそも「up to 〜」というイディオムが好きなんですよね。
普通英語のイディオムは前置詞と名詞が1つずつでその前置詞の中核となる概念をフィルターに名詞を濾過しちゃえば訳出できるんですけれど、この子は「out of`~」みたいに2つ前置詞がある双子ちゃんなんですけれどね。
「up」は【上へ】
「to」は【到達、矢印】
っていうのがそれぞれのコア(概念)なんですね。
それが合体して「up to」になると『水面下から意識がその人(の脳)に到達してくる』というニュアンスになり、そこから「〜次第/企んでいる」っていう意味合いになるのですよ!!めっちゃかわいいっしょ!!
つまり「up to you」で「君次第、君が企んでいること、やりたいこと次第」となり、それって「どんなことも恐れやしないよ」と我が道を行く感じがして、めちゃくちゃこの曲らしくて好きなんですよね!!!!!!!!
そんなこんなで、特に「up to you」とか成り立ちも意味も語感もかっこよくて、あそこが好きなんですよね。
いや、ファーストプロットはもう前述の通りですけれど、この曲もこの歌詞センス、天才ですよ夏川氏。
あの景色を作ったのはあなたなんですよ。
ステージはもう独壇場というか、もう誰も止められないんじゃないかという勢いで。
すごく元気をもらいましたよ。
この勢いで、「プロットポイント」まで突き進んでほしいですね。みんな味方ですから。
《夏川》パレイド
イントロのバックにカラフルに渦巻く模様が綺麗で。
ドロドロしてぐちゃぐちゃに渦巻く感情も、実はこれくらい綺麗なのかな、って。
どんなに悩んでも消えてくれない自分があって、どこまでも雑音に心を晒して生きていくしかない、何かを考えようとしても、それとは別の思考がどんどん飛び出て、音量を上げても鳴り響くのは劣等感で、不正解では答えにたどり着けないんだ。
Dメロ入り、堰を切ったようにバンッと爆発する光のようなライト演出が好きで、そのビックバンで生まれた気持ちを、いや本当は最初からそこにあった感情を絶唱する夏川さん。
何にもなれず、心は間に合わなくなって、でも、どん底にいる人間が求めているのは救いや希望じゃなくて、どん底なんだ。
不正解に対する答えはいつだって不正解で、正解なんかじゃない。
そんなことを、突きつけられるようなのです。
救いはないかもしれないけれど、この曲が存在することに掬われる気持ちが確かに僕の中にあるのです。
これまで「パレイド」の歌唱ではスカートの裾をぐっと掴み、流されないように、塗りつぶされないように、なんとか自分で在ろうとするように歌われていた夏川さん。
でも、今回の歌唱ではスカートの裾を掴みそうで掴んでないように、ぐっと何かを思い堪えているように見えて、その姿になんとも言い難い掬いを僕は感じたのだよな。
今回の「パレイド」はもう、表現力が凄すぎて圧倒されて、こちらも必死でした。
《雨宮》Song for
幕張初日、大きいステージで大きな声で、「Song for」がたくさんの人、一人ひとりに届いてく姿が、優しくて、綺麗だったんだよなあ。
あの光景が美しくて、忘れられないんですよね。
誰かから向けられる「そのままでいいんだよ」は、こんなにもあたたかいんだなあ、って。
それは現状維持でも、ましてや後退でもなくて、心の中で凍りきった「それでも」という気持ちをあたたか溶かすようなエール。
「青」ってどうしても手を届かせたい理想とか、クールだとか、どこか遠く冷たいものとして充てがわれるけれど、僕がこの曲に感じる「青」はそれじゃなくて。
それは空とか海とか外から僕らを包み込んでくれている大きな大きな「青」で、包み込む「青」。
慈愛、と言えばいいのかな。
雨宮さんはそういう青さも本質的にもたれている方で、僕らに向き合ってくれるとき、よくそんな優しさを届けてくれるのです。
この曲はそんな、 「頑張ってる人が孤独じゃないといいな」と思い遣ってくれた雨宮さんを100%感じられる歌じゃあないかなあ。
そういう優しさ的な意味でこの曲も目で殺されたりするんです。もう僕は歌っている雨宮さんの顔を一生見れないのかもしれない。
「そのままでいいんだよ」と開かれる腕がねえ、優しくて。
「幸せとか優しさが見えなくなることを「くじける」と呼ぶのでしょう。」、ですか。
んー、そうだよなあ。
やっぱり、誰かがくれる幸せや優しさをしっかり感じられる自分で在りたいし、強くならなければ乗り越えられない場面とかたくさんあるけれど、それでも、優しさを捨ててまで強くならないといけないなら、やっぱり優しくなりたいと言える強さを、ちゃんと持っていたいな。
《雨宮》Defiance
本来は戦いを望んでいない人が『それでも守りたいものがある』と内面の弱さに葛藤し藻掻きながらながら立ち上がるという世界観であるこの曲。
白魔導師がミュージックビデオ衣装のテーマとなっていましたけれど、ステージ最上階で歌う姿がなんだかその「戦いを望んでない」を感じさせるのですよね。後方支援系じゃないですか。
でもDメロ気持ちを煽動しながら山上から降りてきて、そして、ラスサビをステージ最前線で熱唱する姿が、たまんねぇのですよ!
世界観を強く感じさせて好きな景色でした。
曲もこのメロディーラインのかっこよさが大好きで、そのメロディーが扇動する歌詞も大好きなんですよね。
毅然とした反抗、こちらまで抗いたくなって聴くたびに少しだけ頑張れたりするんですよね。ああ、早くまた生歌を聴きたい。
そうだなあ。
「挑戦せずにはいられない」とよく口にされていて声優としてその道を進まんと立ち向かっていく姿が本当にかっこよくて、「毅然とした反抗」と最初に聴いたときはこれまでの姿の存在を感じつつあたたかく頷けて。
きっとこれからも僕達の応援を受けて、これまでがそうで在ったように、立ちふさがる壁を乗り越えて凄いものを届けようとしてくれるのだと、もうわかっているし、そう想って届けてくれることがめちゃくちゃ嬉しいし、応援してるし、心配ご無用だと思うんですけれど。
それでも、ちゃんと在ってほしいのは、壁を乗り越えようとする自分のために優しく在れる自分で。
そのままでいいんだって。
その自己嫌悪も弱さも諦観も「それは汚いものじゃないよ」と肯定してくれる自分。
ご自身を置いている環境とかも手伝ってそのままではいられないのだろうけれど、それらの存在は認めてあげてほしいのだよな。
そいつは敵じゃあないんだって。
今の自分にとって都合の悪い、あってはいけない感情はたくさんある。
泣きたい気持ち、わめきたい気持ち、がんばりたくない気持ちだって。
でも、それらを、自分を、殺さないでほしいなあ。
それらを否定することが、何よりいちばん辛いことだから。
本当はそのままで、歩きたい歩幅で歩いてほしいなあっていう、そんな姿なんです。
でもな!!!
それを「それでも!」と突き進んでこられた姿を知っているから、これからも自分が楽なペースで、そうやって凄いモノをもっともっと届けてほしいのです。
気持ち的にはカップリングの「Song for」に近いことだけれど、「Defiance」だからこそそんなことを想っていたりしたのです。
《雨宮》Trust Your Mind
サビの手の振りが好きでして。
「僕を包んだ/君を連れてく」の伸ばした手に込める気持ちとか、「あきらめられない/進んで行けばいい」で空虚を打つ掌とか。
なんだろう、真似してるとしっくりくるということはすごく曲がぶつかってきた衝動と波数が合致しているからだと思うんですけれど、なんか、すごく必死に藻掻いてるみたいな感じで。
そうやっていると、藻掻きモードの自分になれる、というかグッと前を向けるのですよね。
2番サビ終わりの「エナジー」の指づかいと立ち昇っていくモノが好きです。
今ツアーで言うと、階段を下りる途中で歌われる「君の弱さを僕は抱きしめる」と伸ばされた手がねえ、すごく好きな景色でした。
かっこいいなあ、諦めたくないなあって。
自分自身自分に対して伸ばすその手を、引っ込めちゃいけない、掴まなくちゃいけないなあ、なんて思っていたりしたんですよね。
精神的にあまりよくない時期にこの曲の披露時期が重なったんですけれれど、お陰で抗おうとする意志だけは希薄化せずにいられたなあ、って。
《雨宮》Breaking the dark
福岡公演の、メイクさんの 「ハーフツインを3人で合わせたらかわいいね」の一言で実現したキリッとした後ろ目のツインの安室ちゃんヘアーでの「Breaking the dark」が安室ちゃん感あって、カッコよくてねえ。安室ちゃん感よく分からんけれど、このままでいっきまーす。
それアムロちゃんや。
サビの振りもシンプルでやっぱり気持ちよくて。
心模様はごちゃごちゃな時、やっぱり解決というか突破口ってシンプルだったりするじゃないですか。気持ちよかったですね。
あと、曲終わりに高みへ、理想へ手を伸ばして終えるところ。
なんだか一緒にやっていると円陣を組み手を重ねて掲げたみたいで、気持ちが強くなるのですよね。頑張らなきゃなあって。
《雨宮》VIPER
メロディーだけでもうこのスパイが只者ではない、ということを一瞬で感じさせるのはプロってすごいなあと思えるところで、これが「irodori」(雨宮天 4thシングル)を手がけた塩野海さんと言われると強く頷けるのですよね。またまた今回も塩野さんはすげぇ曲を作ってくれたなって。
振りもねえ、蛇に睨まれた蛙ですよ。
蛇の目ってなんかキュートというか魅せられるものがあるじゃないですか。
でもそんな妖しい眼で見つめてきて長い腕をくねらせて、細い指をチロチロッて舌みたいにさせながら毒蛇みたいに襲ってくるの、ちょっと勘弁してほしいもっとください理性がゆるゆるにされちゃう...。
でも一転グッとトラップにかけるみたいに拳を握る部分もあって、VIPERっていう人物をすごく感じさせる振りですよね。
照明の演出が印象強く頭の中に残っているのですよね。
イントロで、一瞬青い光に照らされる。
この曲も、青いなあ、と僕は思ったのですよね。
(僕の「青色」への解釈はこのブログで諸所語っているけれど、興味がありましたらこちらを読んでいただきたい:「それでも」について~雨宮天『Song for』)
僕の中でもう「青色=理想、鋭く理想へ届こうとする『意志』の色」という認識があって、眼前を埋めたあの身を焦がすような青い光は、まさにその理想だなあと。
イントロが途切れた刹那、血の赤がほとばしる。
あれは「血」かなあ。
遠い理想を見つめる目に映る青と、その内で脈々と流れるエネルギッシュな赤。
青が「外/自分でないモノ」なら、赤は「内/生命としての自分」。
曲中は生命としての赤が自分の中を脈打ったり、理想に燃えては青が今度は体内を通うのだけれど、ラストサビでこの赤と青が入り乱れる。
それがまるで感情が掻き乱れるようで。
そのラストサビは雨宮さんが散々ライブでのMCやブログで「フルだと最後にドラマが待っている素敵な曲になっています。」(雨宮天公式ブログ:Odyssey 神戸1日目 TS、あと4日)と仰っているところで、リリースイベントでお話されていた、第三者の気持ちを、「アキメネスの花びらが一つ落ちた」という歌詞に秘められた「あなたを救いたい」(花言葉)という気持ちをVIPERが振り払うところなんだけれど、その焦燥だったり葛藤が表れていてお気に入りなんですよね。
そもそも「背筋を震わせる歌声を聞かせてよ」とか、「ロマンチックに足掻いてみせてよBABY」とか、 僕の頭の中でVIPERはとても余裕があって斜に構えてる、というか、世を上から見ている、手の平で転がしているイメージがあって。
でも、どう聴いても歌詞を読んでもラストにドラマが起きていて、このVIPERが失墜している。
そのドラマにどんな価値観を見出すかがこの曲で自分が楽しんだり「何か」を得るべきところなのかなあって思っていて。
雨宮さんが仰っているようにラストサビへ続くところ、「あなたを救いたい」とVIPERにアキメネスを差し出した第三者が誰なのか、それは他人なのか内面的な自分なのか、になってくると思うんですけれどライブでの歌唱も踏まえても、内面の自分、という解釈が僕には得るものが大きいなあと思っていて。
歌詞はラストサビだけ括弧書きで「ちがうそうじゃない。そんなんじゃない。」となっているんですけれど、特にライブの歌唱ではそこの部分が強い意志を込められている感じがあって。
その一つ前のパート、Dメロの
「拭っても消えない黒い罪の烙印 遅すぎた光なんて見せないでよ 言わないでよ・・・」
の部分がこの世界観に落とす意味的にも、雨宮さんの歌唱的にも1番好きなところなんですよね。
ここでVIPERが弱みを見せたところで、こう、隙を突くようにというか、心の隙間を埋めるように「ちがうそうじゃない。そんなんじゃない。」とアキメネスの花が差し出される。
そしてラスサビの、まさにあの振り払うかのようなライブでの絶唱が僕は好きなんですよね。
VIPER自身はありたい姿のためにはその、内から聞こえてくる声に耳を傾けるわけにはいかなくて。だからあの赤と青の鬩ぎ合いは内面(血の赤)とありいたい姿(意志)のぶつかり合いのように、ステージを見ていて。
「irodori」とか「Abyss」(雨宮天6thシングル「誓い」CP)的な解釈の持ち出し方が近くて、結局僕はそういう自分との対話系の解釈が好きなんですよね。
僕の頭の中でVIPERって結局「嘘」「偽り」、自分じゃない自分を着飾った存在でしかなくて、冒頭の「シックなスーツに嘘を着飾るVIPER」はスパイとしての彼女の実像であり、彼女という人間としての虚像っていうダブルミーニング、なんじゃないかな。
そしてこの曲は青に綴じられるんですけれど、その青はきっとこの曲の展開だと、VIPERが救いの手を振り払ってでも届かせたかった理想の「青」なんだろうなあ。
僕個人の性質からするとなんだかそれは少し悲しいお話のように見えきたりあまり自分にとっては縁遠い在り方のように感じるんですけれど、でも、その意志というか決意というのはカッコいいなあと、憧れを覚える部分があるなって。
長々と語ってしまった。
そうだなあ、名古屋公演でのメモにある「一瞬左壁に影が映ったと思ったら次のリズム打ちで右壁に影が映るところ」、すごく好きだ!って思ったんだけれど、歌詞的にどこだったかが分からなくて(笑) またどこかの機会で見たいなあって。
そう、どこかの機会といえば今後ソロライブとかでダンサーさんが付いたり舞台演出が加わったりするなら、きっとまた違った「何か」を受け取ることができるんじゃないかなあって、思うのですよね。
どんな表現が掛け合わされていくんだろうって、今からとてもドクドクしています。
《雨宮》メリーゴーランド
曲の主人公として歌うこと、その人物のキャラクターを意識して歌ったという『メリーゴーランド』。
いつも「声優として歌いたい」と雨宮さんは仰っていて、その味付けをすごく感じる曲ですよね。
絶望的な世界での諦念を意識して低くし過ぎず、且つ女性/女の子らしさを残そうと努めたというAメロBメロ。
それでいて華やかさの中で抵抗の気持ちを低音を効かせながら表現したサビパート。
諦念とそれからくるやさぐれ、そして抗いたいという意志が、それぞれ邪魔をするし影響しあって、混ぜ合わさりながら展開されていく感じで僕は受け取ったのだけど、複数の感情を1曲の中で表現するのは難しそうだし、すごいなあと思うのです。
その気持ちの付け方の強弱が心地良くて、好きなんですよね。まさにあのメリーゴランドの不思議な乗り心地のようで。
諦念を仄かに宿しながらも抵抗の意志も持ち併せていく、それが毎日毎日、周を重ねるたびに音量を増していくみたいな。
どこまでも雑音に心を晒して生きていくしかない人間の頭の中は、何かを考えようとしても、何かになろうとしても、それとは別の思考がどんどん飛び出て邪魔をする。邪魔をするし影響しあって、どんどんごちゃごちゃしていく。そこに僕は抵抗が生まれると思うし、ごちゃごちゃした言葉はスピードを伴ってあっちこっち行き交って、それはまさにあの拍子なのだよなあ。
そしてリリースイベントでも好きな歌詞としてお話されていた「望みが叶うのなら 悪にも祝福のキスを」の部分が、ライブでは歌唱が強くて、もう鬼気迫る覚悟を感じさせて。
僕はもう諦念やさぐれ一直線タイプの人間だから、それがもう、圧倒的で。
なかなかその次の感情というか、自分の落とし所に進めないでいるけれど、すごく好きな景色なんだよなあ。
そう、幕張追加初日で気がついたAメロ、スモークの中に虹が照らし出されて綺麗だなあって見てたんだけれど、「あの宝物だって 引き換えたの」でふっと暗闇に虹が融け消えて、すごくダメージあったんだよなあ。
◆サイコロトーク
ツアーで訪れるいろんな土地、初めての土地もあったり。
そこでもっと知ってもらいたい、身近に感じてもらいたいというような意図が感じられる時間でしたね。
サイコロの振り方も三者三様でおもしろかったですよね。幕張追加公演2日目には「もう見納めですね」とお友達と寂しくなっていたりしたものです。
サイコロ抱えて揺れる麻倉さんがかわいいとか、雨宮さんはあのサイコロ頭上投げを枕でやってそうだねとか、夏川さんの麻倉さんに対するキューはいつも完璧だ、とか。他の人のときの後ろで踊る様も愉快で。
北海道公演では謎の動物決めポーズ会が繰り広げられたり、大阪公演初日は夏川さんがマイクを投げたり、大阪公演2日目は雨宮さんが実力行使で出た目を蹴飛ばしてトークテーマを「天さんのいいところ」に変えてドヤしてたり麻倉さんも出た目を蹴飛ばして「天アフレコ」に強引にもっていったり。
静岡公演では雨宮さんの衝撃のアロマディフューザー使用法が明かされたり、群馬公演で明かされるシスコン・ブラコンエピソード。
千葉公演初日の「夏川への愛を叫べ!」でしっぽり語ってもらた後再度足で出目を調整しようとして雨宮さんに「欲しがりさんめ!」とサイコロを蹴られる夏川さんだとか、かわいい雑穀米の話がされた千葉公演2日目、「VIPER」に向け当日からはじめた糖質制限にお腹が限界を示した新潟公演。
「がんばれ、がんばれ」とベイブレードに盛り上がったの福岡公演に、広島公演では「(お水)気をつけて見といてくださーい」が飛び交ったり、雨宮さんの髪型ディレクションに感謝した横浜公演とか。
夏川さんが「かまって~~!」という出目を目指し何度もサイコロを投げ③→⑤→④→⑥とブザービートを決めた仙台公演、トーク内容が全部マイナスなことで夏のせいにした神戸公演初日、夏川さんがサイコロダンスして麻倉さんと遊ぶ雨宮さんにサイコロを投げつけた神戸公演2日目。
名古屋公演初日は伸び欠伸先輩の話があって、スタッフさんの心温まるサプライズが聴けたのは地方最終公演となった名古屋公演2日目。
虹色シスターズな幕張追加公演初日に、酩酊ハッピー野郎とピーマンの幕張追加公演2日目。
たくさん笑わせてもらったなあ。
リリースイベントやラジオもそうですけれど、こうやっていろいろ話してくださることが嬉しくて。
もちろん、話してもいいかなっていうことだけで充分なんですけれど、これからもこういうお話がたくさんしてもらえたら嬉しいな。
またね、
「今回のツアーはみんなで楽しむだけじゃなく見せる、聴かせるを意識していて、そんな新しい表現をお見せできたらなと思います。」 と、移ろいできたこのパート。
階段に腰掛け、互いに違う方向を見据え、同じ「あの頃」を想う。
そして立ち上がり、また同じ時の中ですれ違う。
それでも交わることなく、同じ時の流れの中にいるけれど、どこかレイヤーが違うような違和感。
歌われている「それぞれの道」への想いが視覚的に表現されていたなと。
そんな姿が、タイトルの「またね、」という言葉とともに自分の歩いてきた道に陽を落として。
ステージ上に掲げられた穴あきフィルムみたいなセットが、抜かれた丸いフィルムがまさにステージ上に落とされたインク、色褪せない思い出みたいで。
そうやって、思い起こすのは自分の中の「あの頃」と「ぼくたち」で。泣き笑い響いたあの場所だったり、福岡公演はベイブレード話のあとの歌唱でそれも地元公演だったからもう曲中ベイブレードで遊んだ景色ばかり浮かんでいたり、そうやって「ぼくたち」の思い出がアルバムの中に貼り出されていって。
思えば「またね」と言いながら別れることが多かったのはあの頃だなあと思うんだけれど、それでも同時に、「今も一緒だな」、とも思うんですよね。
お三方のお陰で出会えた人たちとはまだそういう距離感で仲良くさせてもらっていて。
それはなんだか雨宮さんがよく仰る「今が青春」とも似たところなんだけれど、だからこの曲に「あの頃」を思うと同時に「今」も情景として頭に過ぎる、というか。
特に幕張追加公演は、ツアーでの日々を、本当によくしてもらった日々を思い返しながら、ぐずぐずきてたんですけれど(笑)
僕を強くさせたのはあの頃の思い出でもあり今こうして在ってくれる日々のお陰であって、その存在を自分の胸のうちに感じるほどまた少しだけ強くなれるなあって、思うのです。
2サビ、頑張れとともに届く光が好きで。そんな気持ちをお返ししたいなあと思いながら聴いていたり。
そうだなあ、ラストサビの景色がすごく好きで。
「ひまわり」という歌詞がでてきますけれど、ひまわりって太陽を向くけれどお互いを向かないじゃないですか。
互いに顔を合わせることなくとも、でもきっと隣で太陽を見てまっすぐ立っているという、そういう心強さ。
そんなものをあの頃の彼らや今こうして周りにいてくれる人、そしてステージ上の三人に感じながら、そこに自分も感じてもらうように頑張らなきゃなって、背筋が伸びたりした時間でしたね。
散歩道
ようやく横並びに揃った後姿が「二度と会えない別れ」が主題だという『散歩道』へと続く。
心象的にも、「またね、」のアウトロからイントロにかけての振り的にもこの2曲が続くことがいい景色だなあと思えて。
前曲の「またね、」があることによってそのまま遠くの誰かを想うという距離感が引き継がれて、例えばこれまでの「散歩道」はDメロで肩に手を添える振りがあったのだけれど、そこが今回は全く交わらない、それがなんだか心的な繋がりを想起させて、これもいいなあと思っていたりしたのです。
歌唱も優しくて、好きなんですよねえ。
きっとこの心地よい散歩のような時間も過ぎ去って「あの頃」になっていくんでしょうけれど、心と笑顔がちぐはぐになるような日常の中で、僕らはその「あの頃」を共通項に「またね、この場所で」と言うことができる。
二度と会えないような時間と永遠なんてものよりもずっと永く思える一瞬、そんな愛おしい感情の中で過ごし繰り返される今が青春だなあって。
Make Me Happy
幕張公演2日目からイントロの時間が長くなりましたよね。きっと初日に起立に時間がかかって歌い出しに間に合ってないところを見受けて「変えていこう」としてくださったところだと思うんですけれど。その気遣いが嬉しくて。
さらに、後述していきますけれどまだまだ公演を重ねるごとに改善されていった箇所もあって、「より良くしていこう」と塑性的に変えていくその姿は凄く尊敬できるなあと思いますし、そうやって一緒に過ごす時間を肯定的に「もっと楽しませたい!」と思ってくださるのが、嬉しいなあって。
だからこちらとしても、楽しんでもらいたくて。
そうやって相乗効果的にさ、互いが互いに幸せにさせ続けられればいいなあ、なんてお子様ランチみたいな思考をしているんですけれど。
去年のツアーで充実さが増したクラップとか声出しも依然ありつつ、そこに「見(魅)せる/聴かせる」が今年のツアーで加わって公演の魅力が合板みたいに強固さを増してて、まさにどんどん既成の領域を超え宇宙へ飛び出していってる感じがあって。
お陰で出会う感情も多くて、今後どんな風な景色が見られるんだろうって。
「みんなそれぞれ歩き出す」で 客席へ光が届けられて、それが「ここからはお前たちだ」と言われているようで、
間奏、クラップ促す影が客席壁面に浮かんで。それがもう、いい光景で。
落ちサビ、ここの3人を照らし出す照明が僕は好きで、そのエネルギッシュな明るい姿が強烈に焼き付いているのだよなあ。
そしてラスサビにかけて、静かなメロディーから一気に客席に向かってライトが広がっていく中で3人が駆け出してくるところが好きで、文字通り、幸せが届けられる感じがあってじんわりします。駆け出し、すごく好きなんですよね。
さらにそこで下手に映っていた3人の大きな影も客席へ駆け出していったりしていて、すごく、こう、幸せだなあって。
そうだなあ。
後期セットリストでの麻倉さんを目掛けて階段を駆け下りていく夏川さんのところ、あそこがシンデレラっぽいなあって微笑ましかったんですよね。
意地悪な継母から、王子様に駆け寄る感じがあって。
【夏川さん劇場のハイライト】
第3位 名古屋公演初日:何かを期待しながら目の前で歌う夏川さんの存在をなかったことにして歌い続ける麻倉さんと、「見えてる?見えてる?!」を繰り返す夏川さん
第2位 名古屋公演2日目:じゃんけんに敗れながらも階段を降りようとする夏川さんを手で制し、夏川さんのパートを歌いながら駆け降り麻倉さんに抱きつく雨宮さんと、膝から崩れ落ちる夏川さんのユメシンデレラ感
第1位 新潟公演:麻倉さんの三つ編みと手を繋いで嬉しそうにする猟奇的な夏川さん
雨宮さんとのパートもすごくほっこりしてハピハピ~な感じになっていたところで、これらの夏川さんですよ。
いろいろアドリブパートでありましたけれど、あそこでひと笑いというか、ほっこりして2サビの振りへ入っていくのが毎回なんだか幸せな感じだったんですよね。
なんだか「幸せ」って人それぞれというのを強く感じさせてくれる曲ですよね。
whiz
ツアー前半は日替わり曲として、後半はセットリスト曲として歌唱されたこの曲。
群馬公演では歌唱後雨宮さんが「今日の日替わり曲は『whiz』でしたー。歓声がすごかったね。待ってた?(笑) 今日やるつもりだったからみんな喜ぶねって話してたんですよ」というように話されていたMCが好きで。楽しみにしていたので嬉しかったなあ。
「Make Me Happy?」の後にこの曲があるのもいいなあって。
落ちてしまった葉を巻き上げる風というか、その葉が居場所はどこと彷徨うようで。
証拠を残しながら歩く姿、ステージ上に落とされたインクにいろいろなモノを見てはそれぞれに想いを重ねていた時間でしたね。
オリジナル。
名古屋公演2日目が「Make Me Happy?」、「whiz」、「オリジナル。」という順番になっていて、先述しましたけれど、風に巻き上げられた落ち葉が「オリジナル。」が続くことで居場所を見つけるようで、好きな曲順だったりしたのでした。
僕自身そうやってここまで流れてきたのだと思うし、楽しかった時間もうまくいかない時間も「ぜんぶ宝物」のように見るキッカケをくれたのは3人で。たくさん背中を押されて。
んー、そうだよなあ、本当に、ぜんぶ宝物なんだよなあ。
幕張初日はトロッコ曲でしたけれど、Dメロでサイリウムの真似をする雨宮さんとそれを見て歌えなくなる麻倉さんとか、 千葉公演初日は振りを一緒にやろうって感じのゆっくりさでしたけれど、「大きなヒトミ」で自分の目を指す雨宮さんだったり、その雨宮さんは曲中跳ねてくるっと回っていたり、全体的にテンションが高めで「この場所に居てもいいんだよ」と言われたような幸福感にあの空間が満ちていたことを思い出します。
んー、そうだよなあ、誰かの目気にして自分を傷つけるっていうのは、もったいないことだよなあ。
センパイ。
幕張2日目でトロッコ曲となった「センパイ。」、トロッコ反対側にいる夏川さんや雨宮さんの「バカ」をきらきらさせている麻倉さんがなんだか思い出されるんですが、あれもう半年も前なのですね。
広島の「バカ」がえらく扇情的でねえ。Dメロから間奏にかけてのセピア色のスポットライトが追い打ちで。
ライブで聴くと声色とかフレーズの強弱に尚更胸をつかまれる、ん、これ表現的にあってるのかな。センパイ、殴られてへんか?
んーと、こう、胸を締め付けられる感じがして切なさが増して。やっぱり「君じゃなければ良かったな」が1番うぐっとくるんですけれど、ライブでのラスサビ「君を困らせるから」以降の悲壮で切実な決意を孕んだ歌声がすごく好きで。
そういうところも味わうのが楽しい曲になりましたよね。
disco
幕張2日目で見た「一進一退」し終えてショーシャンクポーズで歓声を浴びる宮さんが大好きでねえ。
毎度毎度あの部分笑いながら泣き出したいくらいじんわりしちゃうんですよね。
やっぱり、一進一退で頑張っている人が報われる、願うのはそんな姿だけなんだよねえ。
千葉公演2日目で歌われた際には、「ああ、昨年のツアーではこの会場で『何あれ?!石切りだ!!」ってみんなで盛り上がったなあ」と、サビの雨宮さんの「(Hi Hi!)」がハイテンションぶりを伺える事態になってることに気づいてそれでみんなさらにテンション上がったのはこの会場だったなあ、とか思い出していたり。
楽くてねえ、ホント。
飽きることはないんだろうけれど、飽きるまでこの瞬間を楽しみたくて。
お陰で本当に楽しい日々の積み重ねだなって。
Chip log
Dメロの「良いも悪いもひっくるめて上々だ」のところがのメロディーの、なんか聞き馴染みあるメロディー感が今回のツアーも解決できなくて。
なんだろうね、ずいずいずっころばしでもなくて、ひょっこりひょうたん島もなんか違くて、うーん(笑)
ツアー各所いろいろまわってきて幕張追加公演の初日でも歌われましたね。
んー、「嫌な事 星と流れちゃえ」という歌詞がありますけれど、あの時間はまさにそん風に嫌な事が全部流れちゃうような時間でした。
ツアー中本当に精神的にダメダメな期間があったんですけれど、それでも公演の日は楽しく過ごせて、なんだかんだ今につなげることが出来ているのはそんな冒険のお陰かなと思うのです。
冒険中は本当にMPごりごり削られて周りにご迷惑おかけしたんですけれど、それでも良くしてもらって、本当にいい仲間に恵まれたなあって。
そんなことを追加公演の幕張では想っていて、喉奥までこみ上げるものがあったのですよね。
ホントだよ
【メモ原文まま】
◆大阪初日 これだよ雨宮さん きゃー 「おおきにー」
◆福岡 くー いきますよー みんな大好きやけんね
◆神戸1 よくできました
どの振りもかわいくて好きなんですけれど、間奏のぐって肘をお臍の方に引いて拳を握る振りがなんだかこのツアーではより楽しみで。
総評:かわいい
明日も晴れる
仙台公演でもお話されていましたけれど、心地良い一体感を感じさせてくれる曲ですよね。
サビ前に頭上で腕をくるって旋回させて「明日は明日の風が吹く」に繋がっていく振り、それがなんだか今日のモヤモヤを全部掬い取ってもらっているみたいで、じんわりするんですよね。
「明日は晴れる」じゃなくて「明日も晴れる」なのが本当に好きなんですよね。
「明日も晴れる」をライブラリから探す時って個人的にはその日を否定したくなる様な時なんですけど、〝明日も〟晴れるってことは今日は雨じゃなくて「晴れ」じゃないですか。タイトルも歌詞も曲全体で肯定してくれてる感じがして好きなんですよね。
だからこの曲のあの空間は尚更〝今〟が肯定される感じがあって、さらにそこに一体感も手伝って、ひとりじゃないなあとじんわりする時間なんですよね。
「今日より元気になれ」の部分で会場に向かって笑顔で手を振ってエールを送るお三方がとてもとてもじんわりさせて、心配ばかりの弱い自分だけれど、凄く大きなエールを頂いたので、少しずつ小分けにしながら頑張っていきたいなーって毎回思うんですけれどねえ。頑張ります。
そうだなあ、「目に見えないものに振り回されたら目を凝らして誰かの手そっと握ればいい」って本当にそうだなあって思えて。
目に見えないものに振り回されたらぜんぜん周り見えなくなるから、だからさ、目を凝らすことだけはやめちゃいけないなーって。
かかわり
いい曲だよなあって、何番煎じかみたいなことを思っていたんですけれど、これは「マギアレコード」をしっかりプレイしていればまたもう一段階感動とかあったのかなあ。
そうなるとアニメ化が本当に楽しみで。
イントロだったと思うんですけれど、背景の白が幻想的だったのを覚えています。
2A,Bの歌詞がもう頭から最後まで大好きで、愛おしくて。
人と関わりあうこと、そんなことをちゃんと伝えられたら、救えるのになあ、って。
「本当なんてなくたって笑おう」、好きなフレーズなんですよね。
んー、いやー、いい曲だなあ。
BraveSail
新潟公演で歌われたのがなんだか久しぶりでしたが、ちゃんとコールを覚えていたと安心したのが今となっては懐かしくて。
様々な土地を経ての幕張追加公演2日目、トロッコ曲になりましたけれど 、なんだかそうやっていろんな所を巡ってそこかしこで笑顔の空間が生まれていく姿が、「乗り込んでおいで」と手を振り味方を増やしていく姿が、このツアーでの景色そのままだなと、愛おしくなったのです。
水面以上輝いていたその笑顔に、汲み尽くせない感謝と敬意を胸の内に感じていました。
コバルト(ハモリver.)
ユニットを組む前から彼女たちの「挑戦」としてずっと欠かせないものとなっているのがハモリ曲。
今回のツアーでのそれは2ndシングルの『コバルト』でしたね。
従来と異なり今回のハモリアレンジはさらに挑戦の度合いが増し曲自体がガラッとアレンジされていました。
ツアー後半からはメロディーラインと言えばいいんですかね、少しアレンジも変わったように聴こえて、挑戦されていく姿はもう尊敬の域だなあと。
調和させるというより発せられた叫びがそこで渦を巻き大きくなっていくようで圧倒されるばかりで。ハモりになったお陰で歌詞に込められた決意がより扇情的に自分に入ってきたのですよね。
きっとそれはこのアレンジをしてくれなかったら無かったことですから、ありがたかったです。
間奏のハモリ部分、下手階段壁に映る3人の影がめちゃくちゃカッコよくて、そしてラスサビの入りで感情的に身体をぐっと畳ませて振り絞る3人の影がねえ、めちゃくちゃ扇情的で。気持ちよかったなあ。
それだけじゃなく、ステージや客席壁面にはまだいたるところにさながら多元世界のように大小様々な影が現れていたんですよね。
その影は独りきりじゃ抱えきれずに零れた、選ばれなかった感情。音が、影がステージ上で風に巻き上げられ、心が煽られるようでした。
CD化が待望すぎます。
Take a step forward
珍しくマイクスタンドを持ち出して歌われた今回の歌唱。
TrySailだと、あまりマイクスタンドや小道具を使ったパフォーマンスってそういえば印象があまりないですよね。だから今後、もしまた「見せる」とか「楽しませる」を意識するのだったら、そういう小道具を使う曲が増えてもおもしろいんじゃないかな。
もちろん曲ありきだけれど、今後そういうパフォーマンスも見てみたいなあ。
「worry lonely」の韻がなんかお気に入りで、1B,2B共にあそこのフレーズだけ、日常でもつい口ずさんじゃったり。
あと、イントロの「ででででっでんっ」のリズムが好きであそこを足でリズム取るのが楽しくて。これはご機嫌な散歩中とかつい踏んじゃうんですよね。
ちょっと斜に構えた感じで今までやってきた中でも珍しいタイプの曲という「Take a step forward」。
アルバム新規曲の中でもさらなる可能性を感じさせる曲となりましたね。
また、その新規曲の中でもライブで最も暗順応し気づきが多かった曲だったりして。
自分のパートのたびにマイクスタンドに歩みをすすめる夏川さんや、メロディーに合わせスタンドマイクに体を預けゆらゆら揺れる雨宮さんの姿が好きで、その姿に「誰もが痛みを抱えている」というフレーズが僕には色味を帯びて感じられて好きな景色でした。
3人それぞれに、僕たちそれぞれにそれぞれの痛みを抱えて、それぞれのやり方でそれを乗りこなしていく。
その存在が実感できるあの空間が、なんだか愛おしくて。
勇気と信じる心を聖火に、向き合い肯定した弱さを贄に「前へ」と進む一歩がGiant stepになることを切に願うし、「君と描いた譲れない未来へ」僕も踏み出したいなあ、って。
その日の声色とかにもよるのかなと思うんですけれど、公演ごとに響くフレーズが違っていて、ああ、でもそれは僕の心模様にもよるよなあ。
自己完結しちゃったけれど、それだけ毎公演異なる「何か」をもらっていた曲でした。
そうだなあ、特に福岡公演はライブ直前に挑戦したいことへの覚悟を決めたのもあってなんだかすごく響いて。頑張らなきゃなあ。
Truth.
踏み込む先はいつだって虚無の暗闇で。
不安、挫折、絶望。そうしたもので色を失くし広がった宇宙。
ライブで感じる「Truth.」はそこで生まれる生命みたいにあたたかく感じるのですよね。
知性はあっても感情をもたないAIロボットとのボーイミーツガールを描いたテレビアニメ『BEATLESS 』。
そのタイアップということで、使用されている音は機械のように無機質なのに対して、乗せられていく詞はどこか有機的で。
「キミと今 歩んでるこのトキは永遠ではないけど」、「ボクが今感じてる 幸せが幻想だというなら」というサビ頭のフレーズが好きなんですよね。
そしてその部分では曲調がフッと熱を帯びる。照明もどこか暖色的な色味を取り戻す。
それはそれまで無機質な黒のキャンバスに拙く細く手引きされていた感情に温度が宿り、それを導火線に宇宙の中でビックバンが起こり、存在が生まれるようで。
ふと冷たさの中に存在を歓迎されたようで。
音源の方でもそのサビの変化が好きなのだけれど、特にライブでの耳だけでなく目や肌で感じられるその虚無からの愛が、照明やら空気感とか諸々そうなる要素が加わりつつ降りかかってくるあたたかさ、不意に迎えられているような優しさというか、それが全身にダイレクトで届いて。
もう泣きそうになるのですよね。
日常の暗闇でイヤフォン越しに聴くとそうやって自分の中に確かな火の起こりを感じる。
でも、ライブではもっと、自分だけでなく目の前の存在にも火を感じられるようで、あたたかいんですよ。
そんでもってある程度踊れるようになっちまって。びっくり。
振りはBメロの拳をうつところが一緒にやってて好きで、特にラスサビへ向かう場面でのそれが静かなAIに宿った愛みたいで好きなのですよね。
幕張公演の2日目からは間奏のダンスが「いくぜー!」という煽りに変わりましたね。
僕はもともと、僕らのうるせー煽りの中でも冷徹に踊るアンドロイドっぽさが好きだったので急に煽られてびっくりしちゃったんですよね(笑)
だから「どう楽しもうかなあ」と思いながら公演を積み重ねていたんですけれど、早々に、冷たく無機質で一見冷めていそうでも感情は熱を帯びているんじゃないか、と解釈して煽りを素直に受け入れて楽しんでました。
変更されたこと、きっとそれも「もっと楽しませたい!」「変えていこう」という優しさ、意識の表れだったのですかね。
なのでそうしてくださった選択はすごく尊重しまし、嬉しいです。ありがとうございました、とても楽しかったです。
また、次の機会ではダンスver.も見れたら嬉しいです。
あそこかっこよくて、僕を含め実は周りの人たちみんな好きでいるところだったりするんですよ♪
Believe
フェニックスですよねー。昇龍拳。
やはりサビの振りをメロディーに乗せて一緒にやっているのが好きで、という前にBメロの拳を固め身体を叩くところからなんですけれど、そこでまずグッと決意が固まりますよね。
そしてサビの胸の前に手を持ってきて、熱く燃える魂を大きく頭上へ掲げる。
でも「今」という寒気に凍らされ、「これまで」という重力に押さえつけられ地に堕ちていく。
それでも、それでも「未来」や「夢」に向かって再び不死鳥のように昇っていく、そんな振りがねえ、好きなんですよ。冷え切った気持ちに熱が蘇ってくるようなね。
早着替えした衣装の膝小僧が好きでした。
冒頭の振りのインパクトと掛け合わさって、あの衣装がかっこよく映えますよねえ。
過去の僕によると、千葉公演初日と広島公演での雨宮さんの曲ラスト決めポーズ遅れポニテがすごく良かったそうです。
Sunset カンフー
今回のアルバムの飛び蹴り曲である「Sunset カンフー」。
初日から想像通りの盛り上がりではあったものの、もうその翌日には間奏に「修行ターイム!」という煽りが加わりましたよね。
2公演目ですら多く変更していた箇所があり、それは回を増すごとにカタチを変えていきました。
雨宮さんに至っては福岡公演で夏川さんの拳にダメージを受けよろめきだして、おや?と思っていたらその後銃や大剣を持ち出したり。カンフーってなんだ?と思いながら大笑いしてました、楽しかったです。
そういった試行錯誤を重ねながらやわらかく塑性的に変化していくのがTrySailのライブの魅力であり、それは各ソロアーティスト活動にも発揮されている楽しみのひとつでもありますよね。
そうだなあ、Bメロのコブシが夏川さん雨宮さん共に気持ち良くて、あそこだけ演歌歌手の面持ちになってしまう。
イントロ、間奏、アウトロの形は真似して打っているんですけれど、みなさん周囲には気をつけましょうね。
あと痛感したのはちゃんと自分の形を掴まないとなあって。
曲締めのポーズとか迷いに迷ってかめはめ波にまで至っちゃって。
格闘映画とか歌舞伎見て勉強しようかなあ。
修行タイムもね、いろいろ考えたんですよ。ペットボトルダンベルはどうだ、スクワットはどうだ、なにかレギュ違反せずに周りのご迷惑にならない範囲で修行できないかって。
結果行き着いた幕張追加公演。
初日は修行している連番者の横で「あと10回!」「あと9回!」と書かれたノートをめくっていって遊んだりしました。想定以上に「ハイハイ!」が速くて、道具の改善かページを捲る修行必要だなと思いました。
2日目は修行してる連番者の額の汗をタオルで拭いたり、ペットボトルにコンビニで貰っておいたストロー刺して口元に運んだりして遊んでいました。絵面的に地味なのでもうちょっとマネージャーっぽいことできないか考える必要がありそうです。
うじゃのさんは頑張る修行民を応援しています。
発売を8月28日に控えたTrySail初となるミュージックビデオ集「TrySail Music Video Collection 2015-2019」。
そちらに収録される新規撮り下ろしミュージックビデオ「Sunsetカンフー」もね、楽しみで。
ツアーで修行した結果まさか雨宮さんはあんなことまでできるようになるとは。
すごいよなあ、このツアーだけでなんだか客席側もカンフーが様になってきて。
20年後とかどうなっちゃうのかな。
Odyssey スペシャルメドレー①
◆ひかるカケラ
優しいなあって、毎公演じんわりしていました。
この曲の時の麻倉さんの表情が好きなんですよね。
◆僕らのシンフォニー
僕シンが好きすぎてもう「楽しい!!!」っていう感情しかないのだよ。
◆Baby My Step
夏川さんの「いくよ!」というイントロの煽りが心地良くて。
この曲の雨宮さんのテンションが本当に好きでねえ。
北海道公演での、1A歌詞がとんで麻倉ももさん「てーてーてーてっ!」頭ぺんぺんする姿が可愛くて北海道は雪解けしたそうです。小川はせせらぎを奏で、野には花々が咲き溢れそこに集う生命たち、おにぎりが食べたいんだなあ。春の到来です。野に咲く花のように風に揺られたい。
〇High Free Spirits
嘘やん、オホーツク海おおしけやん。
福岡公演ではセンター立ち位置いれかわって麻倉さんが「フクオカーッ!」って煽ったり、 名古屋2日目は夏川さんが声を振り絞り煽ってくれたりね。気持ちよかったなあ。
Odyssey スペシャルメドレー②
◆Sail Out
いい曲だよなあ、って。
優しくて、明るくステージ上に落とされてきたものを照らすあたたかい光が印象的で。
◆primary
盛り上がりますよねえ。楽しくて楽しくて。
ハグしようで連番者とハグするのがライブの恒例になっているんですけれど、最早ハグしないとライブに来てない感まであるんですよね。
◆Youthful Dreamer
その繋ぎは天才だと笑ってしまいましたよ。
静岡公演で見た、「ヒーローがいなければキミが」の部分でグレンラガンみたいに腕をドリル回転させながら客席を「キミ!」と指す宮さんが面白くてお腹に風穴あけられたくらい楽しませてもらいました。
◆adrenaline!!!
楽しすぎてメドレー後は3分休憩がほしかったくらいです。
やっぱり、楽しそうな3人が好きだなあって。
azure
メドレーでもうひと山と登ったあと、山頂で迎える「azure」も綺麗でしたね。
今日というその日その場だけのメンバー。
その一分一秒を忘れないという想いを歌ったというあの時間。届けられる優しい歌声にじんわりして。
「はぐれたこと 道草したこと 何も 何も 間違いなんて無いって 言えるかな」の問いかけで最後客席に照明が射し込んでいくのが、良いなあって。
間違いじゃないって、言える自分で在りたいなあ。
振りもそのひとつ一つが気持ちに融けて好きで。
特にイントロとアウトロの、掌を「あの頃」っていう太陽に伸ばしてそこから掌に宿った熱を確かめるように降ろしてきて、なにか「約束」みたいに人差し指を天に伸ばすところ。
そんな印象に受け取っているんですけれど、あれ甲子園みたいで青春だなあって、好きなんですよね。
そして手をおろしてくるときに指の隙間から見えてくる景色も。
眼前には、いつも僕が落としてきたところに、拾おうとしたときに居てくれるキミ。
落ちサビでの明るく照らし出されるライティングに映える姿と「終わらない ずっと終わらない」と優しく語りかけてくれるような歌唱が好きで。
落としてきたもの拾ってきたものそのどれも間違いなんてないって、色褪せた思い出過ぎ去った景色の中に落としてきたモノや拾ってきたモノがあって、それが在っての今なんだって教えてくれるようで。
だから、キミが落としてきたもの拾ってきたもの、キミが居たそのすべてがステージに落とされたインクのように輝いて、透明水彩のように笑いますように。
アンコール衣装のつなぎは公演を増すごとにたくさんの「今日」で彩られていく。そんな風に、これからの日々が色づいて笑ってくれていたらいいな。
「振り向かないで歩き出す」、あそこの部分で実際に背中合わせになるように体半身にしたりして真似てるんですけれど、なんだろうな、あなたたちの後ろ姿を背中越しに感じられるからちゃんと自分の道と向き合えるのだよな。
獣道の入り口だって、船頭のいない船着場だって、この踵の向こうには自分の道を歩くあなたたちの姿が在って。
だったらもう、踵なんて返してられないんですよ。
「ここからは違う道でも 振り向かないで歩き出す」勇気をくれた曲でした。
そうだなあ、正直最初の幕張2daysの時は「ああ、この曲で締めてその公演だけのメンバーに『忘れない 決して忘れない』と伝える曲なのか」、くらいの受け止めだったんです。
でも、公演を重ねてまた幕張に戻ってきて、初日は鳴り轟く花火が落としてきたモノもふくめてそれまでの日々を祝福しているようで。
そして最終日の「azure」がえらく沁みて。
いろんな思い出が曲が進むにつれて王国みたいな入道雲になって押し寄せてきて。その壊れた入道雲が全く流れてくれなくて僕の真上で夕立がひどくてねえ。
公演終わりも、3人のお陰で出会えた大切なお友達の方々とLINEグループ部屋を作っていてそこにツアー中の写真をたくさんアルバムとしてアップしているんですけれど、「azure」を流してその写真たちを見返しているともう、エンドロールですよ。
しかもこれまた写真が多すぎて、曲中に最初の幕張から千葉公演くらいまでしか進めなくて。それだけ、たくさん思い出をもらったんだなって。
ありがとうございますね。
忘れない、決して忘れない。
【En】ひかるカケラ
幕張公演初日のアンコールでしたね。久しぶりにじっくり見れて嬉しかったのだよなあ。
名古屋公演2日目はいろんなところで手を振る3人の姿と共にTIMよろしく「炎」をする夏川さんと雨宮さんが焼き付いていてねえ。
いずれも優しい空間で、なんだか、本当にここから未来が生まれ変わっていくようで。頑張ろうと思わせてくれた時間でしたねえ。
1stアルバムのリード曲であり、これまでの様々な公演でもトップだったりハモりだったり、Wアンコールだったり、様々なカタチで公演をリードしてきたこの曲。
今回は少しその任を降りましたけれど、それでもライブだけじゃなくて日々の中で聴いてもどこか凄くあたたかな方へ手を引っ張ってリードしていってくれる。まさに『リード曲』だなって思うのです。その差し出された手があたたかくてねえ。
【En】adrenaline!!!
楽しくてねえ。
「そうだ!めぐるめぐる波に乗っかって」でくるっとまわっちゃう雨宮さんがほんと好きで。
あとサビ終わり、お三方のジグザグクラップとジグザグお絵描き(仮)を真似するのが楽しくてねえ。
横浜公演では実家ということで特別にセットリストに組み込まれたりしてタイムをかける余地すらなく畳み掛けられましたけれど、楽しくてねえ。
あの楽しさを、どう言葉で濾過すればいいのか僕は知らないのでぜひ体験しに来て欲しいな。
いつだってわくわくしている今が一番大好きで。
でも、この曲ってとても不思議で。
ライブで生で聴くときはいつも向こうも全力だからこっちも全力が礼儀だって全力で、もう、めちゃくちゃ楽しいぜーーーーー!ってなってるんです。
一方で、普段日常の中でこの曲を聴いていると、青信号でも立ち止まりたくなるっていうか、これまでのまわるまわる時間の中で繰り返し一緒に笑ってきたこういった景色が思い出されて泣けちゃうわけで。
現に今もうツアーの日々を思い出しながら聴いていてボロボロなんですけれど。
なんかもう、とんでもない楽曲ですよね。先発と抑えどっちもいけますよって、元カープの佐々岡って感じで。いや、ちょっと佐々岡じゃ弱いか、ベイルか?いや、そもそも例えがちがうな、こう、うん、そりゃ平成アニソン大賞ノミネートされるわって感じで。
これからもいっぱいこの曲で楽しんだり、泣かされたりしたいなあ。
【En】Baby My Step
北海道公演では、メドレーで歌詞がとんだ箇所をアンコールでは大切に慎重に歌う笑顔の麻倉さんを笑顔で優しくいじる2人の姿とか、2Aメロでその麻倉さんにハートを作る夏川椎菜さんとか、「そっと大胆にね」髪をなびかせアタックをかます雨宮さんとかその日ならではの皆さんがいらっしゃいましたけれど、「小さなこの足で駆けて」で下手へ駆けてく陽気な雨宮さんがいちばん強烈に印象づいてます。
本当に、この曲での雨宮さんの壊れていくテンションが好きでねえ。お陰でこっちもどんどん壊れていけて楽しませてもらっています。
【En】僕らのシンフォニー
大阪公演2日目でのアンコールで麻倉さんが「長い付き合いですからね」とお話されていたように、本当にたくさん思い出が詰まった思い入れがある曲で。
ミュージックビデオ集「TrySail Music Video Collection 2015-2019」に収録される新規撮り下ろしミュージックビデオ投票にあたって僕は「僕らのシンフォニー」が希望だったんですよね。
結果は残念ながらでしたけれど、んー、でもまあいいかって、いや見たかったですけれど。
こう、音源を頭に流すと“長い付き合い”だからこそ頭の中でいろんなライブでのシーンが流れて、繋がっていって、それだけでひとつのビデオができあがるんですよね。
それだけたくさん、この曲を歌唱される姿から元気をもらっていて。
1サビ入った所の、裾野広がってく感好きなんですよね。実際に手を広げ扇状にこちらに向かってきてくれる所ですけれど、なんだか迎え入れてもらってる感じがして。
どの公演も「その声を 魂(ここ)まで届けて」の振りで会場全体を受け止めてから胸を叩くお三方の笑顔が焼き付いていて、それはもちろん今回のツアーでもそうであったんですけれど。
本当に幸せな時間なのだよなあ。
【En】Youthful Dreamer
「どんな障害も越えていく」と「駆け引きは得意じゃないから」をコール絶対入れるおじさんなんだけれど、もうちょっと分母が欲しいな。やっぱり在って欲しいのはどんな障害も越えていく、そんな姿だかんさ。
なんだかこの曲はあの頃と全然変わらない明るさだなあと感じていて。
それはきっとTrySailというユニットが「挑戦」を旗印に今も変わらず進み続けているからで、その前のめりな姿勢に今も変わらず応援を味方につけていくからなのではないかなって、思っていたりするんです。
普段ぜんぜんやろうと思えない事にトライする、お三方に力をもらえたから挑戦できた事、なれた自分はあの頃だって今だって在って。
これからもそうであったら、多分幸せなんだろうなあ。
幸せは自分で掴まにゃね。
【En】primary
静岡公演の、「ハグしよ!」に合わせて階段上からダッシュで駆け付ける雨宮さんとか、右上にいたため「スキでしょ?」に間に合わず下中央で雨宮さんに抱かれる麻倉を見てがっくりする隙だらけな夏川さんとか。
千葉公演2日目の、「スキでしょ」で両脇から夏川さんと麻倉さんに挟まれ嬉しそうに崩れ落ちる雨宮さんとか。
神戸公演初日、「ハグしよ!」でなぜかセンターに陣取っていて幸せそうな雨宮さんとか、 「スキでしょ?」を忘れてて階段からなんとか間に合わせる麻倉さんとか、延々とクルーズし続ける雨宮さんとか。
やばい、延々とクルーズし続けるがツボりすぎる。
楽しくて、楽しくてねえ。
ところで、2017年に行われた「LAWSON presents TrySail Live 2017 Harbor × Arena」のメモ見返してたら「ナイトクルーズ」のところフラダンス宮さんだったらしくて、思わず二度見しましたよね。
楽しくなってくれた、のかな?(笑) だったらとても嬉しい限りですが。
【En】High Free Spirits
千葉初日の、手を振ってもらいながらのこの曲はだいぶ違和感がありましたね(笑)
広島公演は、呉があるというとでタイアップ作品『ハイスクールフリート』感があって盛り上がりましたよね。
おじさんは何故か呉より先に「村上水軍だ!」ってなりましたけれど。
「かわいく、カッコよく」がテーマだったというこの曲、ライブでの印象が強すぎて「かわいく」は忘れがちというか、久々に昔の記事を読み返していて、「あ、そうだった」と気がついたくらい念頭にないんですけれど、アンコールのあの時間はそんな「かわいさ」も感じられた時間だったなあ、と今になって思うのです。
幕張追加公演初日はまさかのフル尺で最初から突っ込んでいたので「嘘だろ?!」ってなったりしたんですけれど(笑)
お陰で気持ちいい汗がかけました。
【En】Sail Out
それは積み重ねてきた日々が、挑戦し続けるTrySailの姿が「頑張らなきゃな」と感じさせて、あたたかい故郷のようにまるで帰る場所のように胸の内にあると、その存在を思うと少しだけ強くなれるから、じゃないかなあ。
TryAgain
散りばめられた密集するパート。
その日の充実した時間が結晶するかのように、アドリブとバトル?と、笑顔に溢れたシーンでもありましたね。
大阪2日目、2Aメロではボスが主人公の前にドゥンと現れるかのように麻倉さんの前に立ちはだかる悪戯顔の雨宮さんであったり、その麻倉さんはちゅきちゅきを投げてくる夏川さんを上手にかわしていたり。
そうやっていつも攻撃されるとのことで、麻倉さんが反撃を企てたのは新潟公演。
1サビ、向けられたウィンクによろめくほどのダメージを負った雨宮さんはその後2Aでもダメージを受けKO。投げキス魔人夏川さんも口に手をあてたところでウィンクにあい挙動停止。この瞬間人類史上最強のチャンピオンが生まれたのでした。
なんやかんやあって再戦が公演中に決定した広島公演。
イントロからもう笑ってる雨宮さんがちょろいぐらい麻倉さんが完勝で、必死に堪える夏川さんが微笑ましかったですね。王者強し。
名古屋公演初日は夏川さんの投げキッスをパクッとする麻倉さん、驚いていた雨宮さんに「ごめんごめん」と笑顔で謝っていたり。
幸せな時間だったなあ。
「みんなが好きでいてくれるTrySail」のイメージだというアルバムリード曲『TryAgain』。
「一緒に頑張ろう」、「こうでいいんだよ」と“君”に伝えるよう意識したという応援歌。
「君にしか描けない未来」で力こぶを作りあうところとか、Dメロの最後拳を突きかわすところとか1番好きなんですけれど、すごく、「互いに、でも一緒に頑張ろうぜ」「互いにトライしてまたここで会おうぜ」とエールを送りあっているようで、あの瞬間じんわりするし、思い出してもまたじんわりするんですよ。
もう、ね、あんなに拳突き合わさせてもらったら頑張るしかないじゃないですか。
何度も繰り返し作られる△。
それまで△はたしかに「TrySail」という記号だったけれど、あの瞬間に「もう1回」っていう挑戦の記号、なにか秘密基地で共有した合言葉みたいに、密やかにあたたかいぬくもりを持った言葉になったんじゃないかなあ。
がんばりたいなと、朝を孕んだ夜道を歩いて帰ったのですよ。
【W En】WANTED GIRL
Wアンコールを務めたのは開演を、このツアーの幕開けを務めた「WANTED GIRL」。
タイトルをコールされたときはちょっと意外な選択だったけれど、すぐにその選択が好きになって、嬉しくなって。
見せてもらっているモノ、届けてくれるモノに思いを馳せると「WANTED GIRL」というのは、なんだかTrySailを形容するに足りる言葉だなあと思えて。
「実際に活動を始めてもしばらくは『私たちが楽しい』で止まってたんです。それは、歌やダンスを覚えるのでいっぱいいっぱいだったからというのもあるんですけど、ちょっと余裕が出てきて、周りが見え始めたときに『もっとお客さんを楽しませたい』という気持ちが強くなって。」
(TrySail「WANTED GIRL」インタビュー|3人一緒だからできること - 音楽ナタリー 特集・インタビュー)
と、麻倉さんが仰っているように、それはこのツアーでもたびたび見せてくれた「改善していこう」という姿勢、こちらをより楽しませてくれようとしたあたたかさもそうで、そうやってもっと良いものをと上へ上へ、星へあれ欲しと手を伸ばしていくような姿勢が、「全部全部 手に入れたいの わがままかな」という曲に歌われているような女怪盗の姿と重なったりするのです。
wantは使い方によっては「必要とする」という訳出もされますけれど、なんだかあの時間には、求められる存在としてのTrySail、そしてそれに応える姿を強く感じられて。
仄かに思考をあたためるのはこのツアーが「一緒に頑張ろう」というコンセプトを届けてくれる3rdアルバム「TryAgain」を背負ったツアーだったということ。
その空間を作っていたのは、一体感、と言ってしまえばひとことですけれど「一緒に」という言葉に込められた、互いに必要としあう、そんなかかわり。
そうだなあ。
ライブって過去と未来を今に繋げる「特別な時空」を構成するなと思えるのです。
その時空では過去が形を変えて生き返り、未来が先取りをされた命を元に生まれてくる。
でも、それを構成する「今」という空間は「踏襲された歴史」でも「未来の予見」でもなくて。
なぜならそれは変わることに意味があるし、きっと彼女たちならトライアルアンドエラーを繰り返して、可能と不可能のタッグチェイスを繰り返していくうちに、なんだか「これまで」とかぶっ壊して「未来」すら変えていくんじゃないかなって。
なーんて仰々しいですけれど、そんな景色すら予感させる一幕だったなあと思うのです。
求めるお宝はそれぞれ違うけれど、一緒にこの世界のお宝目指して手を伸ばして、笑顔で狂想曲混じりにこの世界からの逃走劇を楽しみたいなあって。
頑張る3人を応援したい、というのはもちろんその気持ちは変わらずにあるけれど、公演を積み重ねるごとに地層のように積み重なっていくのは、一緒に楽しみたい、という気持ち。
1stや2ndライブとかそういった公演で吹いていた追い風とはまた違った追い風が、今吹いているんじゃないかな。
満月はスポットライト。
流れていく星に心を動かして、
最高のショータイムがまた、始まるのです。
雑感
抽象化すれば影は「本体の次元をひとつ落とした姿」として現れる。投影するということは、次元をひとつ上げて(下げて)考えることだ。
四次元空間における物体の影は三次元であり、その差はt軸(時間)である。生活空間をある時刻で止めてあの愛しい空間に集う僕らにとって各々の実生活こそ「影」である。
そんな「影」みたいな日々に疲れて、活躍している姿にあんなに元気をもらっているのにそのお祭り騒ぎの神通力がなかなか持続しなくなって、挙句の果てには太陽に焼かれたみたいに自分が情けなく苛まれてきて。
でも、 週末になると、「影」は幕開けのテクノミュージックと共にカラフルなサーチライトに色味を与えられていく。
そうやって暗い夜道を「がんばろう」と、また問題を抱えた日常に帰っていく。
僕にとってこのツアーは、それを今まで以上に感じる日々で、ちょっとその「影」の方が濃くなっちゃってメンタルのバランス崩しちゃって周りの仲良くしてくださっている人にかなりご迷惑をおかけしちゃったんですよね。
それでも変わらずに仲良くしてもらって。
お三方のお陰で、本当に良い人たちに恵まれたなと、日々いろんな場面で感じるのです。
ありがとうございますね。
でも、きっと誰だってそうなのだよなあ。
誰だって日常に問題を抱えていて、ライブに参加して楽しんで、またそれぞれの問題を抱えた日常に帰っていく。
きっとあの四次元的な空間は、やっぱりあの四次元的な空間は「がんばろう」っていう気持ちに魔法をかけてくれるような、そんな空間で。
そんな周りの人のあたたかさとか、次元を上げてあの夜自身に注がれた言葉を思い返すと、影に月光が射し込んできて、照らし出される渡れない橋のそちらとこちら。
渡りたいって、思えるのだよな。
「影」の世界だと見える景色も次第にモノクロになってきて自分の心も荒んでいってしまうのだけれど、ここに来ると手渡される幸せに共感したり色々な景色に潜む感情に気づける自分がいて、ちゃんと自分がいろんな像をもう多面的な人間であったことを思い出して安心する。
感動すること、人間である喜びを感じることによって、困難な時期を乗り越えていくキッカケをもらえてるなって。
何度も凹んでは力をもらって、その繰り返しだけれど、だからこそ応援し続けるのかな。
何度も凹んでは力をもらって、そのお礼だったり感謝を伝えたくて応援して。
また凹んでは力をもらって、ありがとうを返したくて。
そう思えると、いや凹みたくはないんだけれど、どうやら不幸ではないことは確かで、なんだかそんな日々も捨てたもんじゃないなと思えるのです。
当たり前のことなんだけど、きっと僕の役割は三次元と四次元の調和を図ることなのだろうな。
そんなことを思いながら、猫の舌のようにざらざらしてるんですけれど。
自分の言いたい価値観とか、世界に対して在りたい姿とか重ねがちだけど、やっぱり代弁させるなんてズルいよ。
がんばりますね。
夏川さん、麻倉さん、雨宮さん、そしてスタッフの皆様も長い長いツアー、本当にお疲れ様でした。
スタッフさんにおかれても、名古屋公演2日目での地方公演最終を祝うサプライズとか、TrySailのTRYangle harmony第293回で明かされたツアーファイナルのサプライズとか、お三方が本当に良いスタッフさんに恵まれているんだなというのが伝わってきて。
だからこそ、TrySailチームの皆さんだからこそ、いろいろ得る気持ちが多いのかなと思います。
いつもありがとうございます、これからも届けてくださるものを楽しみにしていますね。
んー。
とらのあな秋葉原C店にて行われたVIPERのリリースイベントで雨宮さんが名古屋公演2日目のサプライズを回想しながら「人の想いはすごく自分を動かしてくれる」とお話されていましたけれど、本当に、そうだなあって。
僕自身TrySailの皆さんに、そして周りの素敵なお友達に、そのことを感じさせてもらったツアーでした。
幕張公演は近くの公園で思いっきり野球をして。
北海道公演はたくさんジンギスカンを食べて。
大阪公演は雨宮さんが出演された京都謎解きミュージアム巡り「古き学び舎と封印の石」にみんなで頭を悩ませて。
静岡公演は群馬公演は調子悪かったけれど変わらず接してもらって。
千葉公演は花見、隣の大学生グループの「古今東西サブカルクソ女が好きそうなモノ」にみんなで大笑いして。
新潟に来たら必ず行く小料理屋「あづま亭」の佐渡イカ一本漬けがもう絶品でぜひお三方にもいつか食べてもらいたくて、ってあれ、7月で閉店してる?!!!?
地元福岡は久々に天麩羅の平尾に行って。
あれ、広島でカープ戦観ながら広島焼きに舌鼓うったのはもう3ヶ月も前なのか。
横浜は特に何かしたわけじゃないけれど、2週間ぶりでもなんだか会うのが久しぶりで嬉しくて。
仙台は牛タン。
合流前にたくさん猫と遊んだり、帰り際に食べた炭火焼肉丼がめちゃくちゃ美味かった神戸。
名古屋は日本酒をいろいろ品定めできるお店で打ちあがって、酩酊して。
帰ってきた幕張、水鉄砲で遊んだりまた野球をしたり、2月はまだ冬を感じた芝生も8月には青々としていて過ごした月日を感じて。
基本的に車に同乗させてもらってみんなでドライブしながら行ったのだけれど、その時間も楽しく愛しい時間で。
普段の日常だとなかなか会えないけれど、全国いろんなところに大切なお友達ができて、その人たちとの再会が嬉しくて。お三方を共通項に、繋がっていられるんだなあって。
あの日々を想うたびに言葉は尽きなくて締まらないな(笑)
そうだなあ。
本当に、夏川さん、麻倉さん、雨宮さんのお陰で僕はこれだけ素敵な人たちとの出会いに恵まれて、これだけ自分についてちゃんと向き合えるようになって、これだけ世界が好きになれたのです。
だから、誰が何と言おうと、あなたたちは凄いんですよ。
だから、誰が何と言おうと、これからのどんな日々も応援しています。
本当にたくさんの方々に楽しい半年にして頂きました、ありがとうございました。
たくさん笑って、たくさん食べて、たくさん遊んで、もっと仲良くなれたツアーでした!!
#TrySail 初のMV集「TrySail Music Video Collection 2015-2019」発売日8月28日(水)まで…
— TrySail公式 (@trysail_staff) August 15, 2019
\あと13日!/
これまでのミュージックビデオ全13曲+撮り下ろし曲「Sunset カンフー」が収録されたTrySailのベストシリーズとも言える一枚です!
ぜひご予約ください✨
★詳細:https://t.co/vH6c9ySUbo pic.twitter.com/1vGyMKNvSR
📢2月27日(水)に3rd full album『#TryAgain』をリリースされた #TrySail の皆さんへインタビュー💖💛💙
— エンタメステーション (@essite_official) March 2, 2019
レコーディングエピソードや、現在開催中のツアーへの意気込みを伺いました💪#麻倉もも #雨宮天 #夏川椎菜@trysail_staffhttps://t.co/tqi5tUkMw0
【特集】TrySail「TryAgain」インタビュー|最新アルバム&3度目のライブツアーにあふれ出る、挑戦し続ける意思 #TrySail #麻倉もも #夏川椎菜 #雨宮天 https://t.co/0wiW1Un8tJ pic.twitter.com/ve5YgZ1xd4
— 音楽ナタリー (@natalie_mu) March 15, 2019
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