2018.5.9 雨宮天『誓い』リリイべ


こちらは2018年5月9日にサイエンスホールにて行われました雨宮天さんの6thシングル“誓い”のリリースイベントへの懐旧譚です。

 

武道館近くにいるスズメってまんまるころころしていて可愛いんですよね、他の所で見るシュッとしたスズメと違って。孫娘にしたい。

 


開演

開演時間を迎えると場内が暗転。事務所の方がマイクを持って御登壇。

今までになかったこと(アンケートなしも)で、趣向を変えたのかなという期待感で必死に嫌な予感に蓋をしていました。

 

残念ながら期待というか願いは外れ、『お詫び』ということでした。

 

  • 雨宮天さんが喉の炎症により声を出すのが厳しいということ
  • トーク、そしてライブを楽しみにしていた方、内容を変更せざるを得ないことへのお詫び
  • 本人も「喋らせて頂きたい。」ということで少しばかり御挨拶と皆さま一人一人をお見送りさせて頂きたい、ということ

 

全身がサーッと冷たくなっていった感覚は憶えています。

 

 

 

思うところはまた後にして、僕らの関係に必要なところだけにして、まずは慮るところを優先的に。

 

 

正直どこに気持ちを置けばいいのか、今もまだ自分の感情に名前をつけられないでいます。

 

書いている内にいろんな気持ちが出てくるかなと思いますし、多分矛盾した感情も出てくると思いますが背中合わせな感じでどちらも本音であり建前です。

 

背中合わせと言えば、音楽ナタリーでの“誓い”と“Abyss”の背中合わせの関係のお話が面白かったですね。


事務所の方からの呼びかけに応じ、上手から雨宮天さんが御入場。


各々の雨宮天さんの想う気持ちが滲み込んだかの様な、大きな拍手でしたね。大きかった。

 

止まない拍手の中、一度下げた頭をもう一度下げ応える雨宮天さん。

 

ずっとこうしていたかったし早く止めたかったし、美しい光景だなと純粋に思えて純粋になれない自分がもいて。


純粋に、美しい光景だったよ。


 トーク内容はこちら

(パスワードが必要です)

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イベント内にてご本人が話された事は別記事にして別途パスワード付きのページに纏めさせて頂いています。上述のリンクからお進みください。

 

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  1. 喉の不調のお詫び
  2. 店舗回りしたこと、展示について
  3. 『役を演じること』と『歌を歌うこと』
  4. 挨拶
1.喉の不調のお詫び

「喉の調子が悪くて、声を出せなくて申し訳ないです。喉はこんな調子でも体は元気なので、喉が早く治る様に努めていきたいと思います。」


いつもとは違う声で、いつもと同じ様に語り始めてくれた雨宮天さん。

 

少し気丈に振る舞っているようにも見えて。

 

少しだけ“散歩道”の話をするのだけれど、曲中三者三様の表情をするなあと感じられていて。

詳しくはまたTrySailツアーの方で言葉にして纏めていきたいのだけれど。


曲中の雨宮天さんの印象は『(私は)大丈夫だよ』と自分の弱さを扉の向こうに押し閉じ込めて、二度と会えないかもしれない相手が躊躇いなく旅立てるように背中を押すような優しい笑顔で。それがとても切なくて印象的なんですけれども。

 

そんな笑顔でした。


配慮だとか強がりだとか気丈だとか言葉はいろいろあるけれど、とてもそんな意味に還元できないような、なにか。

 

 

2.店舗回りしたこと、展示について


アニメイト渋谷/新宿/池袋/秋葉原をリリイベ前に回られた、とのこと。

 

『青い人』って伝わりますかね?(笑) 」

 

青い人の話題を出した際は、これまでのリリイベの空気感のように笑い話を持ちかけてお話をしているみたいで。

 

「各店舗結構なにやらかんやら書かせて頂きました。本当に凄いと思うので、お時間ある時にみなさん行かれてみてください。それと、アニメイトのゆるキャラに『くまめいと』っているんですけれど、御存知ですかね?そのくまめいとの“誓い”verを、MVの衣装を着ているんですけれど、それをさっき頂いて、これはブログに載せようと思います。声が出せない分文字でいっぱいに、長文になるかもしれませんが、よかったら見てください。」

 

『誓い』発売

 

 


3.『役を演じること』と『歌を歌うこと』


この“誓い”をリリースさせて頂いて、『役を演じること』と『歌を歌うこと』の繋がりを感じていて、2014年から演じさせて頂いているので、もう、4年も関わらせて頂いている大切な作品なんですけれど、エリザベスから教えてもらった感情とか表現方法ってたくさんあるんです。それを“誓い”の歌詞一言一言に込めて歌いました。
 
演じさせて頂いたから生まれた、キャラクターを演じたから生まれた表現があって、一方で歌を歌うことで見つけた自分の声をキャラクターに還元させていったり。そうやって、これからもキャラクターに真摯に向かい合って届けていきたいと思います。」

御自身のアーティスト活動を『声優として歌う』とデビュー当初からずっとブレずに語られている雨宮天さん。そのお姿は拝見してきたので役を演じることがアーティストの活動に繋がっていると実感しているんだろうな、という感覚はあったのですが、正直その逆の『歌から声優として演じる』はあまり御自身の発言にもなかったですしイメージを明確には持てていませんでした。

でも、先日公開のナタリーさんの記事でハッとしたのですが「確かに“irodori”の声色と想起させるキャラクター性って『BEATLESS』のメトーデに繋がる!」って公園のベンチでビクンッとさせちゃって側にいた野良猫に逃げられました。

だから、なんですかね、ちゃんと円環を成して繋がっているんだなって、嬉しいなって、さっきから軟式ボールを右手から左手にバシバシ投げてるんですけれど。

 

最近の軟式ボールってかたいね。

 

ここら辺りのお話の詳細や軟式ボールよりもっと固いご本人の意志については、恐らく各アニメ雑誌さんにて正確にご本人の色のままに語られていると思うので、ぜひそちらもお読みください。
声優グランプリ:

声優アニメディア:

まだこの二冊を読めていないので、声グラの大地の女神さん、そして声アニさんで語られていることにを受け止めるのが今からとても楽しみです。

 


4.挨拶


遠くから来た人、仕事終わりのサラリマンや学生さん、会場にいるいろいろな方に思いを馳せ喉の不調をもう一度詫びる雨宮天さん。

 

ブログとかラジオで御本人が加湿に気をつけたりマスク重ねたり鼻うがいしたり花粉を掃除機で吸ったり(してない)常にこんにゃくを口の中に入れてうるおいを保ったり(してない)とろろで鼻うがいしたり(してない)、持ち前のプロ意識でそうとう気を使っていたこと(引くなあストーカーかよ)は知っているので本当に、こう、うーん。


お言葉に甘えて甘えるなら、最大限ポジティブに言うと、もう雨宮天さんに「すみません」と言わせないでくれ事務所さん。

情けないけれど、気持ちの落とし所がマネジメントの改善要求くらいにしか行き着けないのかもしれない。

 

 

 

びゃー、真っ暗。明るく明るく。


そして

 

「私にとってリリイベってとても大切で。私の気持ちを皆さんにお届けして、なんだかみなさんとお話しているみたいで、楽しみにしていたんです。いつも皆さんの存在に助けられているなって思います。これからもいろいろあって、私落ち込んだり、悩んだり激しい性格なんですけれどね(笑) でも、あたたかく迎え入れてくださった皆さんがいるから、自分の作るものに精一杯心を込めていきたいと思います。皆さんにあたたかく迎え入れてもらってエネルギーをもらいました。今日はありがとうございました。」

 

と一生懸命に仰っていました。

 

 

なんだかちょっと置き場のない気持ちが湧いてきたので左手に貼り付けて軟球をバシバシぶつけているんですけれど、うーん、なんだろうな。

 

イベント内容的には御本人が一番、僕らもそれが悔しいなって感じになっちゃったんですけれど、ちゃんとリリースイベントだったんですよ。

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【追記】

『てんこ盛り』(5.11 雨宮天さんブログ)


上の発言は流されていた涙を悔し涙と捉えた訳じゃなくて、ただ雨宮天さんだからと自分の中の虚像を慮って勝手にそうかなって書いたのです。


ただ流されていた涙に関しては悔し涙ではないとのことだそうなので、詳しくはブログをお読みになってください。


うーん、でも最後の「近況」でお話しになってくれたところを純度高く受け取っても、あの空間は書いてくださっている感じのままちゃんとこれまでと同じ、自分で言うのもなんですけれど一緒に作ってきた関係ってそういうあたたかい空間だった自負も受け止めてくれている実感はあったので、全然あれが悔し涙とは思いませんでした。

でも、その言葉に甘えるわけにはいかないので、受け入れるというよりは大切に受け止めさせて頂きます。ありがとうございます。

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リリースイベントの、あの小さな心の一等地のような優しくてあたたかい空間がちゃんと在って。

リリースイベントの、あの大きな青空に包まれてるような絶え間のない多幸感はちゃんと在って。

 

その存在を掴み損ねたくなくて、さっきから右手で軟球を離しては離した右手でパッと再度掴むのを繰り返しているんですけれど。

 

なんだかあの時間が『リリースイベント』じゃなかった別のモノみたいに扱われていたので、いやあの多幸感以上に何だか泣きたいくらいの気持ちになるのが嫌で、そんな気持ちに、あの時間に御本人が命懸けで語ってくれたこと、だって声優さんですよ、喉命ですよ、その存在を無駄にしたくなくて突き動かされて書いていたんですけれど。やっぱりまだ感情に上手く名前を付けられなくて。

 

その多幸感を膝の上に落としたら、膝の皿割れたみたいに痛くて。

そんな皿の破片が、悲しい気持ち/悔しい気持ち/無力感をほったらかして、誰かに刺さったら嫌だなって。


誰も幸せになるもんじゃないし、せっかく元気にしてくれているんだからって思うので、そんな卑屈なボール球は見逃して好球必打でポジティブに書いていくよ(あれ、結局見逃すってほったらかしてることでは)。


 

ビデオ判定の結果問題なかったので続けるよ。


8回の裏、2死満塁「リリースイベントとしてのあの多幸感はあった」ってお話の続きから。

 

そうだなあ、なんだろう・・・。

 

リリイべって本当に幸せだなって思いました!


 

はい、あっさり打ち上げて凡退。

チェンジ。拙攻拙攻。


お見送り

椅子は・・・どうだっただろう、なかった気がするのだけれど、立ったまま視線が合う様に進行してくれた雨宮天さん。

 

発露を一生懸命に聴きとろうと前のめりに、しっかり目を見て微笑みを浮かべて、頷いたり悪戯そうに笑ったり、拳握ってぐっと応援するようなポーズをとったり、さっと感情を零さないように拭ったり。

 

一人一人、深々と頭をさげて。

 

 

 

 

・・・そろそろ左手が痛いな。

どこに気持ちを着地させたらいいのか分からずにいるけど、あの悲痛なまでに美しい景色に、僕は本人の意思と意志を感じました。

 

 

 

 

『誓い』発売

 

「届いた」と仰ってくれたので、元気さを伝えようとしてくれているので、涙雨みたいな空気はやめて、あとは自分の言葉に責任を持つだけよ、うじゃのくん。

 

僕は神様でもないし医者でもないからすぐにその喉や心の炎症を治すことはできないし、バナナマンみたいに面白いこと言って笑いを届けることもできないしそもそもバナナ食べれないし、椎茸も食べれない何もできない『応援してくださっている人』だけれど、だからこそ言葉をこれからも届けていきたいと思います。あとバナナは食べます。

 

グローブじゃボウリングの球は捕れないのでそういう時や、体の方に向かってきたボールはしっかり避けて、受け取りやすいボールだけ、受け止めたい時に良かったら、受け止めてください。

 

傍らにはいられないから、苦しいとき、悲しいとき、迫りくる不安に押しつぶされそうになるとき、悔しさに涙を流すときに、離れた場所にいても届けた言葉が、受け止めてもらった言葉が側にいられますように。

 

僕があなたからしてもらったように、言葉が側にいられますように。

 

あなたが望むスピードで治して言葉じゃなくて声を、僕が大好きな声をいつかまた聴かせてください。

 


この日をすごく肯定したい自分と、一方で何故自分が虎になったのか訳も分からず月に向かって無声慟哭してる自分もいて、なんだか『誓い』と『Abyss』みたいね。


また元気な声を聴いた時に、思いっきり泣きたいので今は暗いこと考えないようにします。溜めとくぞ溜めとくぞ。

 

結局何を考えればいいのか分からなくて猫の手も借りたいくらいだけれど、その猫を呼ぶ名前も分からなくて今の感情に名前をつけられないのだけれど。


でも、その猫がまた陽のあたるような窓辺でまんまるくいられたらいいなって思う。



(虎も思わずニャーと鳴く雨宮天さん6thシングル『誓い』、絶賛発売中)